高単価すぎる美容室で売上が上がらない場合の蘇生術

読者からの質問

こんにちは、齋藤です(プロフィールはこちら)

「高単価すぎて売上が思うように上がらない美容室のテコ入れ案」について、相談をもらったのでいくつかの記事に分けて書いていきたいなと思います

相談者は2年ほど前に軽く相談にのった方で、開業してから思うようにいっておらず、また連絡をくれた形ですね

えらい期間があいてますが、こういうのは遠慮せずにバンバン聞いたほうがいいです。タダなんだから(笑)

今だけですよ、タダなのは。こういう時に上手く乗っかるのが成功する人でもあります

僕もビジネスの段階が進めば相談はコンサルという形になったり(美容室のコンサルなんてやろうとは思わないけど。小規模の美容室経営にコンサルなんぞいらないので)、個別の返信はしなくなります

ちなみに今「年収200万美容師が年収1000万になる美容室の独立方法」を講座にして販売しようと思ってまして、それ作ってますからすでに個別の返信はある程度内容を選んでやってます。

 

では本題へ

以前に相談をもらった時は独立したばかりのタイミングで、この記事のIさんですね

今回の相談と現状なんですが、

・開業して1年半ほど。1人で営業
・毎月の新規客数5〜7人
・リピート率80%
・客単価は3万円(すっげえ高い・・・)
・月売上80万円(たぶん利益は40万くらいでしょう)

という状態。正直なところ、この単価(3万円)であればこの結果(売上80万)は厳しいと言わざるを得ません

客単価3万で月売上80万だと月間来店数26人ほど。それを営業日数25日とすると1日1人の来店というわけですからね

美容室経営は客数×リピート×客単価が成功要因ですが、集客とリピートがイマイチということ(単価は大変に素晴らしいのに超もったいない。年収はいいのに性格と見た目が終わってる男状態)

僕であればこの単価設定なら「1日3人=1日売上9万×営業日数22日=月売上198万円」をゴールにし、年収は経費次第ですが1700万~1900万くらいを目指します

無断キャンセルやドタキャン、予約がマックスにならないなどを考えても月170万くらいは最低でも上げたいモデルで、170万円下回れば失敗してるという認識になります。

 

で、相談内容なんですが「現状をどうにかしたい!」かと思いきや、「現状をなんとかしたいというバックボーンがありつつのメニュー改定の相談」でした

僕はパソコンにツバを吐き散らしながら「ちがう!そうじゃない!なんでやねん!」と叫びました。

Iさんからの今回の相談内容

相談内容はメニューの改定についてだったわけですが、内容としてはこのようなものでした

現状メニューが4つほどありまして、

1:髪質改善トリートメント 20000円
2:髪質改善トリートメント+縮毛矯正 45000円
3:髪質改善トリートメント+ハイグレード版縮毛矯正 100000円
4:髪質改善トリートメント+ヘッドスパ 30000円

カットとカラーはオプションという形で、カットやカラーをやる場合は単品では行わず、他のコースと一緒にやれるという風にしてます

カット5000円 カラー5000円 カラーのハイグレード版10000円というラインナップです

当初これに、施術をしたお客には、ホームケアとしてシャンプー、トリートメント、アウトバストリートメントを付けていたのですが、施術で使う商材がどんどんと良いものがでてくるので、客1人あたりのコストが上がってしまい、現在はホームケアを渡すのをなくしてそこで浮いた分を施術に使う商材に回し、お値段据え置きという形でやっています

ですが商材がもっと良くなったり種類が増えていくので、それに伴いメニューをふやして値上げを検討するべきなのか?を悩んでます

各コースの上位版を作るべきか?さらに他の新しいメニューを作るべきか?今のままでもう少し顧客が増えてから検討するべきか?

髪の毛を本気で綺麗にするというコンセプトでやってるので良い物を扱うことに妥協はしたくないのですが、値段が上がるとなるとそもそも新規が少ないので、いかがなものかと思っております。

要約すると、

「現状、新規と売上が少なくそれをなんとかしたい。さらに材料費のコストが高く、まだ上がりそうである。なのでメニューをふやし、値上げもするべきか悩んでいる」

ということですが、この時点でもう色々ズレていて「ちがう!そうじゃない!」んです

そもそもとして新規と売上が少ないのはメニューをイジくっても解決しません。メニューをイジって効果が出るのは単価です

問題は集客とリピートであり、これらはさらに紐解いていくと「ビジネスを立ち上げる時点での数字の設定とコンセプト」に問題がある場合がほとんどなんですよね。

 

抽象化するとこのようなアドバイスを何通にも渡りメールで伝えましたが、エッセンスを抽出すると5つの説教になります(苦笑)

・立てるべき数字、目指すべき数字がない
・メニューをイジる=ブレまくってる証拠
・高単価すぎるとビジネスは難しくなる
・イジるのはメニューではなくビジネスモデルそのもの
・最強のビジネスはインフラビジネスである

1記事にしちゃうと長くなりすぎるので、テキトーな箇所で分割して記事化し要約版としてサラッと書いておきますのでぜひ参考に。超本質的な話です

この記事では「立てるべき数字、目指すべき数字がない」って部分について話します

目指すべき数字がないと自分が何をやるべきなのかが全くわからなくなります。迷走しちゃう理由はここにあるんですよ

Iさんも思いっきりブレブレで迷走していましたから(苦笑)

立てるべき数字、目指すべき数字がない

いつも美容室経営者にアドバイスして思うことなのですが上手くいってない人は「数字の目標」がありません。そして数字の立て方も知りません

この数字があればやることって明確になるので、よっぽどでなければ失敗することがなくなります

なので上手くいかない=数字がないわけです。

 

例えばですが、

僕であればこの単価設定なら「1日3人×1日売上9万×営業日数22日=月売上198万円」をゴールにし、年収は経費次第ですが1700万~1900万くらいを目指します

というフレーズを先程書きましたが、これも1つの数字なわけ

「美容室の月売上」と「自身の年収」の数字であり、これが数字の目標の一例です

美容室を経営するわけですから、店の目指すべき月売上の設定は必ず必要なのは言うまでもないでしょう

ここから単価と客数が逆算でき、ビジネスモデルが立ってくるわけですから。月売上を決めないと単価をいくらにするのか、1日あたりの接客数は何人なのかもわかりませんよね。

 

そしてビジネスをやるわけですから当然ながら「お金が目的」になります

イコール年収はいくらほしいのか?であり、年収は店の売上-経費=利益で決まるので「美容室の月売上」が決まれば「自身の年収」もおおよそ見えてくるわけです

これがわかってれば単価も接客数も「自身の年収」から逆算して出すものということもわかります。この思考の流れが数字の立て方の一例

あと、数字の立て方については「妥当性」というのも必要になります

個人美容師のサロンワークだけで年収1億とかはまあ無理なわけ。妥当性は算数や相場を知ってればいいだけなのでそんなに気にしなくていいですけども。

数字がないビジネスとは目的のない船旅である

「数字の目標」があれば、ビジネスのどこをイジくればいいのかが見えてきます

Iさんはメニューをイジろうとしてますが、単価は十分に高いわけですからなんの意味もありません。ましてや新規が増えることなんてありえません

メニューを変えるのであればドカっと大きな改変をしないと数字は変わらんのです

しかし、それをしちゃうとコンセプトの変更が必要なレベルになってくるので話が変わって「メニューうんぬんの話ではなくなる」わけですね

メニューというのは最初に決めるものであって、「店の顔」でもありまから、ちょこちょこイジってもなんの効果もないんですよ

問題は集客とリピート、すなわち月間接客人数にあるわけで、ちょっとしたメニューの改変なんて枝葉の部分ですからクリティカルな効果は出るはずもなく。

 

というのがわかってない時点で「立てるべき数字、目指すべき数字がない」というわけです

これはビジネスを始める時に最初に考えるものであり、ビジネスはここからはじまるといってもいいくらいのものです

これを理解していないと連動して「ビジネスのコンセプトもない」ことがほとんどですね。ビジネスにおいて、それは致命的です

数字がない、コンセプトがない、そんな状態でビジネスが上手くいくわけはありません

数字とコンセプトがないとメニューもグチャるし、発信もできないから集客もできません。それでは魅力がありませんから少ない来店者のリピート率も当然下がります

全ては連動しているんですよね。

 

数字がないビジネスとは目的地のない船旅と変わりません

ハリウッド映画ならパイレーツ・オブ・カリビアンのようにゾンビになれますが、現実では死ぬしかありません

1年ほどで撤退する美容室は「成功するはずがない状態で営業している」んですよ。そりゃあ潰れて当然という話であり、なにやっても改善されることはありません

使うかわからねー剣を研いでるばかりで、それって不安だから安心するために研いでるだけで意味ないんですよ

そして研いでる時に手を切って破傷風になって死ぬんです。現実のビジネスでも同じです。不安だからなんかする→それで傷口広げる→撤退

数字という目的地を決めればそこに向かうための方法論が逆算で導くことができます(これがビジネス力)

いるものもわかるし、いつまでにどの海域に出なければならない。などもわかるわけですね

ただ淡々とそれらの目的地に到達するための条件を揃えていけばいいんです。成功するビジネスがトントン拍子で進むのはそういうことです。

 

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齋藤慶太

齋藤慶太

27歳で美容室で起業し、年収200万から1000万へ。しかし美容師がおもんない&自分の思っていた人生ではないと感じ、情報発信で起業し直すことに。美容室経営、情報発信ビジネス、メディア構築など、「個人で稼ぐ」ためのスキルやマインドセットを発信しています。

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コメント

  1. はじめまして!ランキング見てたら目に留まり訪問させて頂きました!お客さま相手のビジネスってやっぱり客数をいかに上げるかですよね♪

    • 齋藤慶太
      • 齋藤慶太
      • 2022.03.01 7:46am

      違います。客数が一定数あるというのは当たり前のことであって、重要なことではないです。当たり前のことができていないからまずは当たり前の水準に持っていく必要が前提としてあるということです。

齋藤慶太

齋藤慶太

27歳で美容室で起業し、年収200万から1000万へ。しかし美容師がおもんない&自分の思っていた人生ではないと感じ、情報発信で起業し直すことに。美容室経営・情報発信ビジネス・メディア構築など「個人で稼ぐ」ためのスキルやマインドセットを発信しています。

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