こんにちは、齋藤です(プロフィールはこちら)
「年収200万円美容師が年収1000万美容師になるシリーズ」の一回目の記事は「年収1000万円美容室の中身」を公開します
まずはゴールを知らないといけません。年収1000万稼げる美容師になりたければ年収1000万稼ぐ美容師のビジネスモデルの構造を知らないといけないわけです
「知らずに始める」から失敗するわけであって、知っていれば後はそこに到達できる手段を決めて実行すればいいだけの話なのです
ゴールを知り、道を設定し、トライ&エラーでそのゴールに到達する
これがビジネスで目標達成するたった1つの方法です。というわけでまずは稼ぐ美容師の中身を知りましょう。
この記事では実際の僕の店の経費などの数字や、ビジネスモデルの構造などを全部書きます
あなたは「1000万稼ぐ個人美容師」の目指すべき数字やモデルを知ることができるわけです。
ちなみに個人美容師であれば年収1000万にこだわる必要はないのですが(700~1000万くらいであれば個人であればよくやってる方ですよ)、キリがいいし独立するならそれくらいはないと色々しんどいので、1000万は目指したほうがいいです
まあ美容師の年収は1日の客数とメニュー設定で決まるので、自分の目的に合わせて好きに設定してもらえばと思います
1000万の上げ方がわかれば、800万とかに落とすのは簡単ですのす。客数と単価を減らせば落ちますからね。
まずは経費を知る
まずは美容師として独立した場合の経費を知りましょう。実際の僕の数字を出します
特に重要なのが固定費でして、固定費とは家賃、返済金、人件費などです。その上に乗ってくるのが変動費で、変動費とは光熱費や材料代などです
固定費は売上がなかろうとかかってくるもので、変動費は売上がないと少なくなります。なので固定費は極限まで減らすのが重要となります
固定費が小さいと負けないんですよ。1年で撤退とかする人って算数できないの?ってくらい無駄使いしちゃうんですよね
固定費高すぎて利益でないとか、開業に金使いすぎとか、その金額設定でどうやって利益のこすの?とかそんな小学生みたいな失敗をしているのです
経費がどれくらいかかるか?かけていいのか?を知っていれば、そんなアホな自体を回避できるわけです
こういうのも調べたり知り合いの経営者に聞けばわかるんだけど、それをしないんですよね。そら潰れるわという話です。
ちなみにフリーランスで独立する場合はこの固定費と変動費が契約費+材料代という形になり、売上から○%引かれるのが一般的だと思います
だいたい30~50%くらいは引かれるんじゃないでしょうか?僕の肌感覚だと40%くらいとかが多い気がしますし、妥当です(ちなみに僕の店の経費は売上の30%いかないくらいです)
開業資金と修繕費、撤退にお金がかからない、移動のしやすさなどを考えると30%~40%くらいが妥当でしょうか。40%超えるなら違う場所を探したほうがいいと思います
ではケーススタディとして、僕の店の実際の数字を出しましょう。
固定費
固定費
・家賃 10万円
・広告費 48000円
・予約システム(POSレジつき) 14000円
・返済 37000円
・インターネット 4500円
・雑誌代 4000円
=合計20万7500円
これが毎月かかってる僕の固定費です
家賃はできる限り抑えましょう。ここがキモで1人で営業するなら13万までが限度かなと思いますね(それでも高いと思うけど)
物件は運もあるのでなかなか都合の良い所が見つからなかったりもしますが・・・。僕は駅近で10坪10万なので運良かったです。
広告費はホットペッパーです。これはプラン高いやつとかいらないですね
SNSとブログで集客すればそもそもなくてもいいくらいです。しかし上手く使えるなら有効な集客方法なので、依存しないのであれば使ってもいいと思いますよ
最近は美容師のホットペッパー離れとか言われてますけど、それは上手く使えてない美容師の言い訳みたいなもんなんで。
ちなみにホットペッパーの原稿担当に丸投げするのは厳禁です。僕は全部修正しました(笑)
この辺のことは集客の話でしますので、今回はこのくらいで。
予約システムはcoming soonという有名なやつ使ってます
ネット予約できないとか不便すぎるんで用意しておきましょう。ホットペッパーでいいじゃんとか言われそうですが、それだとホットペッパーやめれねーじゃんという話です
依存するなっていったでしょ?あとあれね、使いにくいです。使いにくいのはダメで予約減ります
「客はとにかくめんどくさがりですぐに忘れるし、なんも見てない」これは絶対に忘れないでください。
coming soonは24時間アプリで予約可能。こちらが設定した時期に予約しろメッセージを送りつけられる素敵システムです
POSレジシステムもついてます。POSレジは必ず導入しておきましょう、リピート率とか数字の管理ができませんからね
まあ僕はそのへんの数字の管理してないんですけど・・・。自分のリピート率とか知らないです(笑)
1人で美容師として独立して稼ぐってそれくらいでできちゃうんですよ。やることはすげえシンプルなんですよね
でも数字はメニューの修正や拡大、失敗した時の修正などのテコ入れ時に必要になるので、必ず計測できるようにしておきましょう
僕も普段は全く見ないけど、数字はいつでも見られるようにしています。14000円で予約システムとPOSレジ使えるって十分安いと思いんじゃないでしょうか。
返済は多くても10万までにしておくことを勧めます
個人美容師の売上なんて通常は100~150万くらいなんで、返済が月10万こえるとちょっと大きい。上手くいけばなんの問題もありませんが、ダメな時の月10万って超キツイんで。
返済額は借入金額と返済年数によるので一概には言えませんけど、10万以内で収めれます。そもそもそんなお金かけて開業するべきじゃないです
フリーランスなら開業にお金いらないから超いいですね。場所さえ都合つけばフリーランスの方が良いくらいだと思います。
インターネットは言うまでもないですね、光回線にしておきましょう。あと電話もひかり電話にしておけば電話代の固定費も安くなります
雑誌代はサービス代です。雑誌はもうなくてもいいと思いますけどね、みんなスマホもってるし。
僕なら今始めるならもう雑誌は出さないです。買うのと捨てるのめんどくさい(笑)
変動費
変動費
・水道 7000円
・ガス 3500円
・電気 10000円
・材料代 3~70000円
・電話 2000円くらい
=合計72500円(材料費5万で計算)
変動費は月によって変わるので大まかな数字です。意外とかからないもんですよ、大きいものは材料代くらいですね
物販がでた月は材料費もあがりますが、僕はめんどくさくて物販を積極的に売らないので普段は3万くらいです。美容室の材料代は売上の10%と言われていますが、僕はめちゃくちゃ削ってます
安くしようと思えばなんとかなるもんですよ。安く仕入れれる業者使うとか、薬剤の使い方を工夫しましょう。
固定費と変動費を合計すると28万円になります
例えば月売上100万だとするとそこから引くと72万円が利益となり、経費は3割くらいとなります
72×12ヶ月で840万が年収となり、そこに税金、社会保険料がかかってくることになります
もちろんセミナー代や店の修繕費などがかかればさらに自分の取り分は下がります。
個人で狙っていく売上は100~150万がアッパーなので、そこから経費3割ほど引いて年収800~1400万
これが個人美容師の目指す数字だと思ってください
月売上150万以上は特殊な条件を揃えないと継続して売上げるのは無理です。ビジネスモデル作る時は凡人でもできる内容で考えましょう。
税金と社会保険料
これは経営、ビジネスモデルの作り方と関係ないのでどうしようかなと思ったんですが、割と絶望する内容であり、年収を考える上で重要なので書いておきます
税金って超高い問題です
手元に領収書がないんでかなりうろ覚えですが、個人にかかってくる税金を書いておきます
まじで絶望しますよ(笑)
個人事業主にかかってくる各種税金
・事業税 5万円
・所得税 30万円
・住民税 40万円
・消費税 50万円
・固定資産税 5万円
=合計130万(年額)
たしかこれくらいはしたと思います、覚えてないけど遠くないはず。超高くないですか?
これを12ヶ月で割ると10万8000円、月利益72万円から引くと61万円になります。150万売り上げてる場合は109万円
しかし、これでまだ終わりではありません。社会保険料という魔物がまだ残っています。ついでなんでさらに引いてみましょう。
個人事業主にかかってくる社会保険料
・国保 72万円
・年金 18万円
=合計90万(年換算)
年収によって国保の金額は変わるのでザックリですが、年90万ですよ・・・白目むきそうではないでしょうか?これを12ヶ月で割ると7.5万円なので、税金を引いた収入からさらに引いてみましょう
61-7.5=53.5万円
109-7.5=101.5万円
個人美容師が目指す月収は53~101万円となってしまいました。これが年収800~1400万の実態です。年収1000万クラスってマジで雑魚なんです。
年収1000万美容室の実態
ここまでで僕のケースの経費+税金+社会保険料と手元に残るお金について話しました。次の記事ではメニューや経営コンセプト、集客法について書きます
まずキャッシュがないとビジネスなんてやってられないし、ビジネスはキャッシュを得る営みなのでお金のことを理解するのがすべての始まりです
この前提をベースにビジネスモデルを作っていかないと「やってみたけどお金全然残らねーじゃん!なにこれ!」となります(笑)
しかも美容師なんて1人だと売上のアッパーも限界あるんで詰みます。ハムスターのかご回し状態です
美容師が好きで年収1000万あれば十分幸せ。っていう人なら文句ないでしょうけど、そうでない人はどうでしょうか?
僕は美容師になった動機がお金のためだし美容師に興味もなかったので、年収1000万クラスの実態を知って「こりゃだめだな」となりました。
美容師という職業で年収1000万以上を狙うのであれば、
・雇用して拡大
・特殊なサロンにして単価をえげつないくらい上げる
のどちらかしかありません。どちらも美容師が好きでなければありえない選択肢だと思います
たいして好きでもないなら年収1000万クラスで良いと思うか、僕のように美容師をやめるしかないわけです。我慢して美容師なんてやってられません
美容師で年収1000万になるのは簡単ですけど、ビジネスモデルの自由度やスケールという意味ではあまり面白みを感じないというのが個人的な意見ですね
では次の記事では僕のやり方を紹介します。
2021.07.08
年収1000万円の個人美容室の中身を公開【メニュー展開、集客、コンセプト】
この記事の続きです 僕のケースを例にして固定費、変動費、税金、それらを引いた手取りなど、個人事業主として独立したときのお金の話をしまし...
「年収200万円美容師が独立開業して年収1000万になる方法」はこちらにまとめています
2021.07.20
年収1000万美容師になるための準備~独立の方法
この記事では「年収200万円代の美容師が年収1000万になる方法」をまとめています 僕は27歳で個人美容師として独立して1年で年収800万...
こんにちは!
個人事業主の方は本当大変だと思います。
固定費に変動費に税金とにかく出ていくものが多いですね。
好きな職業で稼げてる人は少ないと思います。
日々勉強ですね。