僕が美容室で起業した時の話【目標達成後の憂鬱】

美容師・美容室経営

こんにちは、齋藤です(プロフィールはこちら)

この記事は「僕が美容室で起業した時の話」の続きです

前回の記事はこちらから読めます

 

今回の記事は「僕が美容室を開業して目標達成したあと憂鬱になった話」です

いわゆる燃え尽き症候群と呼ばれるものですが、僕は思いっきりそれになりました

これは1つの登竜門と言うか、試しの試練みたいなものなのかもしれません。スピリチュアル的な事を言うと「君は本当にこれでいいのかい?」と神様が聞いてきた感じでしょうか。

 

この経験があるので僕は、

・現時点で本当にやりたいこと以外はしない
・金を目的にしない

事をオススメしているわけです

ただこれは理想論でして、実際はこんなにキレイにはいかない事がほとんどです

僕の起業の動機はプロフィールにも書いていますがお金でした。そのための手段として美容師を選んだだけで特に興味もなく、実際になった後もそれは変わりませんでした

それでは目標達成後に憂鬱になるのは必然だったわけです。

 

もちろん、お金は必要だしあれば選択肢が広がります

なので「とにかく稼ぐ」というのも重要なことですし、ただボーっと目的なく生活費を稼ぐためだけに働くだけなら、とりあえずお金のために起業したほうがいいと思います

稼いだ後というのは実力も上がってるし、視野も広がってるし、そして次のステージに進む必要経費だって払えるようになりますからね

しかし、その場合は必ず目標達成後の憂鬱がきて病んでしまったり、無力感に襲われたりします

だから事前に今日の話を知っておいてほしいなと思います。知っておけば対策もできるし、憂鬱が来たとしても「あ、これがそうか」と思えますから。

目標達成後の憂鬱の正体

目標達成後の憂鬱に襲われたのは、起業して1年後くらいで目標達成しその生活をしばらく味わった後でした

起業前に思い描いていたゴールに到達しても、まったく気分が良くないのです(笑)

自分が理想だと思う働き方、圧倒的にふえるお金、それを前にしても充足感は全くありませんでした。

欲望と恐怖

このモヤモヤの正体はなんなのか?1つは「欲望と恐怖」です

代表的なもので言えばもっと時間がほしいとか、お金がほしいとかですね

これには「今の生活ができなくなったらどうしよう」という恐怖でお金や実力を欲してしまうケースも含まれます。

 

2つ目は「人間はやりたくない事で結果を出しても嬉しくない」ということ

これは当たり前すぎる事ですが、こと「金」というものを前にすると人間は途端にバカになります

例えばマラソンに全く興味がなく走る理由もないとして、それで42.195キロを完走しても疲れるだけ、爽快感もクソもありません

必然性もない、理由もない。そんな全く興味がないものを達成したところでいい気分になれるはずもないのは当たり前の話です

しかし「金」が絡んでくるとこれをやっちゃうのが人間なのです

僕なんかが典型例で、美容師興味ないのに10年以上も努力しちゃうわけですから。冷めた時の絶望感ったらありゃしません。悲惨です(苦笑)

 

というわけで、目標達成後の憂鬱に襲われないためにはこの2つを潰しておけばいいわけです

「欲望と恐怖」は人間の自然的な感情なのでそう恐れることはありません。本人の性格的なものだし、なくなりはしないもんですから。

欲望と恐怖はリンクしているものでもあり、怖いから欲しがるわけです。なら手に入れるだけの実力があればいいわけですよ

現実的に言えば、ビジネスを自分の理想の生活が手に入るように設計しておけばいいんです。

 

人間の欲望はこの4つに絞られます

・お金
・人間関係
・仕事
・健康

お金は必要なだけ稼げばいいし、人間関係は自分でビジネスやれば嫌いな人と関わる必要もありません

仕事はやりたい事をやればいいし、健康は上3つがあればある程度は保証されます

起業してフタをあけてみれば、僕はこの4つが全部満たされていなかったのです

・金(年収1000万とか雑魚すぎ)
・人間関係(大衆と関わらないといけない)
・仕事(美容師おもんないし全然好きじゃない。合ってないという実感がある)
・健康(ある程度満たしているが、3ヶ月も入院すればビジネスに大打撃)

そりゃ憂鬱も襲ってくるだろうという話です(苦笑)

だから1つ目の「欲望と恐怖」は、上記の4つを満たすようにビジネスを設計しておく必要があります

満たしたにも関わらず、欲望と恐怖の感情が湧き上がってきたら「そのビジネスに飽きた」と言えます。その時はまたビジネスを作ればいいですね

その実力があれば何も恐れることはありません。だからビジネスを学んでおくのは重要です。

キーワードは「熱中」

2つ目の「人間はやりたくない事で結果を出しても嬉しくない」これはどう対処すればいいのか?

これは当然の如く「やりたくない事はするな」の一言しかありません。おもしろくないこと、違和感のある事、結果が出ない事はやる意味がない

しかしこれが現代社会では大変に難しいのが問題です。

 

やりたい事がわからないし、飯を食うためにお金を稼がないといけない。そんな状態で悠長にやりたい事を見つける時間なんてないわけですよ

やりたい事を見つけるためにはとにかく色々やってみるしかありませんが、しかしその時間や機会は現代社会ではない人がほとんどではないでしょうか?

そう気づいた時にはもう遅いのです(笑)

 

僕は子供の時から労働はするべきだと思うし、趣味的なものや運動も色々やってみるべきだと思います

しかしその子供の期間を過ごす学校ではバイトも禁止だし、好きなファッションもできないし、趣味にもお金がかかるし、そもそも外部からの刺激が少なすぎる

外部からの刺激がないと、この世に何があるかわかりません。なのに大人や社会は、同じ年代の同じ地域の子供を学校という同一箇所に集めるわけです

それでは色んなものにチャレンジする機会がなくて当然でしょう。結果、自分が何をしたいのかがわからんまま大人になるわけです

図星ではないでしょうか?

 

とはいえ腐ってもどうにもならないんで、これから「やりたいこと」を見つけていくしかないわけです

様々なものが2極化していく時代ですが、代表的なもので「充足感の2極化」があると僕は思っています

充足感がないと人間は精神的に死にます。熱中こそが人生の質を左右し、幸福の大きな要素となるのです

SNSを見れば、ブログで、YouTubeで、Twitterで稼ぎましょう!という声を聞きますが「稼ぐ」にフォーカスするのはもう時代遅れです。お金の価値なんか本質的にはもうたいしてありません。

 

とはいえ、まずは稼がないと始まらないのも事実なんですが「稼ぐことにフォーカスしてもつまんねえぞ」っていうのは頭に入れておいてほしいですね

稼ぐことを目的にすると達成したらマジで憂鬱が襲ってくるんで、稼ぎながら自分が何をしたいのかを考えるのをススメます

人生はそーいう遊びなんですよ。

成長と憂鬱

目標達成したら次のステージに進むよいタイミングです。この記事では「達成後の憂鬱」にフォーカスしていますが、そのことも忘れてはいけません

「目標達成したら腐ってないで次の目標を建てればいいじゃない!」とツッコミを入れたかった人もいることでしょう

しかし「次のステージのことなんか頭になく、ただただ憂鬱になる」ものなのです。にんげんだもの

次のステージにスムーズにいけるならその人は順調に成長しているわけですが、そうでないなら憂鬱の道に進んでいるわけで「そのビジネスはあなたに合っているのかい?」という問われているということです。

 

僕も美容師が好きであれば、いくらでも次のステージへの道へ軌道修正できたでしょう

僕は「1人で営業して月50万稼げればいいや。」と思って独立したんですが、結果的には月80万近く稼げるようになりました

店を大きくしたいとかは全くなかったので、後はこれをどう維持していくかを考えてずっと美容師やってればいいわけですが、しかし「これって全然おもしろくないよな」と思っちゃったのです

で、憂鬱期に入って色々やり出すんですが(この辺の話はプロフィールを読んでみてください)その前に店を大きくするかどうか?美容師として次のステージにいくか?というのは当然考えます

単価をドンドン上げて業界の常識をぶっ壊すような、完全クローズドの超高単価サロンに挑戦してもおもしろいし、美容師を育てたいと思うのなら雇用して規模拡大でもいい。雇用してみて「やっぱり1人でやりたいな」と思ったなら、1店舗出店してそこに自分が移動すればいい

こんなふうに色々と次の目標が見えるんですが、僕はどれにも興味がもてませんでした。「君は本当に美容師がしたいのかい?」と問われたのです

事実、僕は美容師がしたいのではなく「手段として美容室をやりたかっただけ」だったので、目標達成したら燃え尽きて興味がなくなるのは当たり前のことでした

美容師である限り、次の目標に進んだとしても達成するごとに燃え尽きて、いずれはどこかで辞めることになったり、そもそも達成できずどこかでビジネスがダメになっていたことでしょう。

移動する力

違和感を持ったまま自分のビジネスを続けていくのは本当におもしろくない事です

だからそんな時に気軽に新しいことを始めれるような準備をしておくべきで、その準備とは結局の所「お金+実力+ビジネス知識+人を巻き込む力」を身につけることです

もちろん節操なく色々やるのではなく、自分の芯をもって、それに準じてやっていくべきなのは言うまでもありません

キンコン西野さんとかはそれがすごくできてますよね。彼はエンタメを軸に色んな展開をしていますが、単純に見てて楽しそうじゃないですか。

 

今の時代、「違和感をもったまま生きなくていい時代」になりつつあります

だから気軽にヒョイっと移動する力を身に着け、準備しておく方がいい

例えば最近流行りのミニマリストとかそうですね、モノって移動に邪魔ですからないほうがいいのです。あーいうのが言われてる背景には「移動力」があります

家やモノをシェアするというのも象徴的です。

 

ビジネスも重たいものは持たなくてすむモデルのほうが今の時代には合っています(ホリエモンもそんなビジネス勧めてましたね)

情報発信が人気なのもそういった背景からです

店舗を持つビジネスというのはどうしても移動力がありません。だからよっぽどその分野が好きじゃない限りは手を出すものでもないのかな、というのが僕の考えです

その世界が超好きでない限り、移動力を確保しておくべきです

目標達成後の話から移動力の話にまでなりましたが、自分でビジネス始めると「どう生きていくか?」という事に向かい合うことがふえます

今日の話はそんな時に思いだしてもらえればと思います。

おまけ:インフルエンサーも問われてる

このようにビジネスが上手くいってるのに、やってる本人は「なんか違うんだよな・・・」っていうのよくあります

起業するとビジネスプランを1回は修正したり、ガラリと変えたりというのは必ずと言っていいほどあることです。こういうのって本人の内面での葛藤なので外からは見えにくいものです(てゆうか見る側も経験してないと見えない)

 

僕はここ1,2年でTwitterも少しは見るようになったんですがTwitterで有名な「あんちゃさん」も現在進行系で試練の真っ最中だと僕は感じました

実際にブログにもそういった内容の事を書かれてましたし、コーヒー屋でバイトし始めたのをアンチに叩かれてたりもしてました(苦笑)

僕ももがいてる段階なんで親近感があり、たまに発信などを見たりしていますがインフルエンサーと呼ばれる人でも試練が来るものです

イケハヤさんもこれまでの延長線上でなんとか戦っている感じですね(見てないからよくわかんないけど、アフィリオワコンになってちょっともがいてるっぽいような)

今日話した視点で見るとまた違った学びがあるんじゃないかと思います

試練を乗り越えるには「人と会う」「新しいことをやってみる」「これまでやってきた頃を捨てる」こういった事が必要です。どれも移動力が必要なことですね。

 

次の記事では「目標達成したあとの次のステージの話」です

 

美容室開業の具体的な方法はこちらで読めます

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齋藤慶太

齋藤慶太

27歳で美容室で起業し、年収200万から1000万へ。しかし美容師がおもんない&自分の思っていた人生ではないと感じ、情報発信で起業し直すことに。美容室経営、情報発信ビジネス、メディア構築など、「個人で稼ぐ」ためのスキルやマインドセットを発信しています。

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コメント

  1. こんにちは
    目標を達成してからの憂鬱を経験したいなと思いながらも、目の前のことだけじゃなく、もっと前を見据えた行動や考えもしておかないといけないと感じました。夢のような話でも、未来へも目線を向けてみたいと思います。

齋藤慶太

齋藤慶太

27歳で美容室で起業し、年収200万から1000万へ。しかし美容師がおもんない&自分の思っていた人生ではないと感じ、情報発信で起業し直すことに。美容室経営・情報発信ビジネス・メディア構築など「個人で稼ぐ」ためのスキルやマインドセットを発信しています。

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