一個人が独立する時の「目指すべき美容室経営の形」

美容師・美容室経営

こんにちは、齋藤です(プロフィールはこちら)

これから一個人が美容室をやっていくのであれば「目指すべき美容室の形式」というのがあります

この形式から外れると結果は言うまでもなく。

これは雇用するかどうかは関係なく、たとえ1人でも自分の店を持たないフリーランスでも同じで、結果を出す個人美容師や美容室経営者は強く意識しておくべきことです

美容師は美容室を出して終了!あとはがんばる!という意識の人が多いんですが、店を作った時点でコンセプトが決定されますから、売上の上限値、経営の方針、リクルートなどすべての要素も決定されます

出した時点で勝負は決まってるようなもんなんです。

 

うまくいくサロンって外から見てもすぐにわかるんですが、サロンの方向性が明確に決まってるんですよね

逆にうまく行かないサロンは方向性が外から全然見えないんですよ。方向性がないから当たり前なんですけど。

薄利多売なのに集客経路や企業体力が弱かったり、ただの面貸しサロンになってたり、高単価にしないといけない規模なのに高単価じゃなかったり、単価が上がる仕組みがなかったりします

矛盾してるわけです。こうならこうでしょ、っていう部分が、こうなのになんでここはこうなの?という(苦笑)

一貫性がなくてひじょーに効率の悪いことやってんですよね

その理由は「目指すべき美容室の形式」が理解できていないからなんです。

 

独立希望の人から相談をもらいますが、いつもおんなじ話してんな俺って思ったので記事化しておきます

しっかり理解してから独立をススメます

ちなみに「1個人が目指すべき美容室の形式」は自由に選べるものではなく1つしかありません(笑)

成功する美容室の3つの形式

成功する美容室の形式は3パターンあります

・薄利多売サロン
・フリーランスが集まるサロン、もしくは個人サロン
・仕組み化+高単価サロン

この中のどれにも当てはまらない中途半端な店や、形式は当てはまってるけど中身がスカスカなサロンは今ドンドン潰れていってますね

よくあるのがただの面貸しサロン、中途半端な規模で中途半端な単価のサロン、単価が安いのに多売できてないサロンです

いくつかの店舗で働いたことがある人は思い出してほしいんですが、ビミョーな店ってこうじゃありませんでした?

僕が雇われ美容師してたのは10年近く前ですが、変わってないんと思うんですけど。

薄利多売サロンは大手がやること

薄利多売サロンは基本的に大手がやれることです。個人でこれをやるのはアホとしか言えず。

プラージュなんかは昔からある薄利多売サロンですね

近年だと1000円カットのQBハウスやそのパクリはもちろんですし、1500円で染めれるカラー専門店などもあります

東京だと価格ドットコムが経営するALBUM-HAIRみたいなデザインを売りにしたカリスマ美容室風のサロンもでてきました。

フリーランスが集まるサロンはスタンダードに。

フリーランスや店は出すけど1人で営業する美容師は今もっとも多い形式です。個人美容師というやつですね

この形式が美容師のスタンダードであり、メインストリームで語られる領域になるでしょう

僕のように個人でやり続ける人も多いでしょうけど(僕は美容師やめるが)、この領域を狙う経営者も出てきます

それが「フリーランスが集まるサロンを経営する」ということであり、実際シェアサロンがここ最近ふえてきてますね

まあ難しいみたいで、なかなか成功例はありませんが(結局ただの面貸しになっちゃってる)

フリーランスが集まるサロンを経営するのって結構難易度高いし、あまり利益も見込めないんでぶっちゃけ個人的にはやらんほうがええな。って思います(笑)

フリーランスで稼ぐヤツって戦闘力高いんで、目的を達成したらやめちゃうんですよね。

 

「この形式が美容師のスタンダードであり、メインストリームで語られる」と言いましたが、これまでの美容室経営の問題点である「有能な美容師は独立しちゃう問題」を相変わらず引き継ぐわけでして、これを解消しない限りはただの面貸しです

解消するなら相当な美容師力、サロンのブランド力、高い給料、将来性、安心感、お得感をスタッフに与えねばなりません

めんどくさ。この領域で独立するならあくまで「個人で」というのが僕のスタンスですね

美容師が好きすぎて、ぜひとも雇用して次の世代を育てたい!薄利多売は大手じゃないから無理、仕組み化+高単価は美容師っぽくなくてイヤ!というなら、このスタイルでやってみてもいいんじゃないでしょうか。

そうでもないなら「個人」でやるほうがいいですよ。

仕組み化+高単価サロンは高級マクドナルドでフランチャイズ化

仕組み化+高単価サロンは美容師でも経営を勉強している人ならおなじみですね

もっとも有名なのが「髪質改善サロン」のディアーズさんでしょう

【参考記事】

 

仕組み化+高単価サロンってなにかというと簡単に言っちゃうと「高級マクドナルド」です

マクドナルドみたいにすべてをマニュアル化し、誰でもできるようにしてしまうのです

【参考記事】

従来の美容師は仕事の仕方は個人に任していた部分がおおきかったですが、それだとかなりの個人差がでるのが現。8割は売れない美容師、2割が売れる美容師になってしまうわけですが、イコールこれでは8割のサロンが「売れない美容室」になるわけです

さらに売れる美容師は独立してしまうというオマケつき。だから美容室は経営を安定させるのが非常に難しいというか、人任せになってしまうんです

オーナーが若い時はイケイケだったけど、時代と人材の流出によりもう今は1店舗。みたいなことってあるあるですね。

 

それをなんとかしようとして生まれたのが仕組み化+高単価サロンという形式です

仕事のやり方を美容師に任せずにすべてオーナーが決めてスタッフにはそれを徹底させる

「どんな美容師でも一定の売上を上げる仕組みを作り、それを高単価で販売し、スタッフに還元する」んです

すると管理がしやすく、リクルートも容易になり(欲しい人材が明確になり、高待遇なら人も来るしやめない)、育成も簡単、人が増え店舗拡大ができる

というスパイラルになります。

 

割と最近の形式だと思われてますが、源流はもう15年近く前からあったりします

仕組み化できていて高単価であれば中身は何でもいいんですが、実際はそんなにやりようがありません。なのでこの形式は美容室の場合、今よく聞く「髪質改善トリートメントサロン」になっちゃいます

仕組み化+高単価を簡単にできるのがトリートメントしかないからです。トリートメントならマニュアル化もそれを実行させるのも簡単ですよね。

例えばカットが上手い!という理由で高単価にしちゃうと、スタッフがそうならないといけないわけですが、実際はそんこと無理なのでこれだと規模が大きくできません。

 

この形式が出てきた時は一部の美容師からはそんなのは美容師ではないとか、養豚場みたいなどと叩かれていましたが、ビジネス的には正解ですよね

そもそも美容師として腕を磨き続けたい人なんてそんなにいませんから(苦笑)

良い待遇で高い給料を貰い、仕事なんて楽をしたいのがフツーです

「安定的に経営がしたい!」「もっと待遇の良い美容室で働きたい!美容師にシャカリキになりたくない!」という、そのへんの美容師側のニーズを汲み取ったうまい戦略と言えます

なのでディアーズさんのフランチャイズに参加する美容師、髪質改善をパクったサロンが増えまくってますが、髪質改善という領域はもはや大手がやっている&重要なのは髪質改善ではなく仕組み+高単価であるということに気づいていない人も多いです

そこに気づくと1個人が目指す形式では実はなかったり。

仕組み化+高単価を美容室でやるとトリートメントしか方法がない+大手と戦ってはいけない鉄則がありますから、1個人がやるべき形式は「フリーランスが集まるサロン、もしくは個人サロン」なんです。

1個人が目指すべき美容室の形式とは?

薄利多売サロンは大手がやることであり、個人がやると爆死確定

仕組み化+高単価サロンは髪質改善しか現実的な選択肢がなく、そこはもはや大手がいるし、やるならディアーズさんのフランチャイズでええやん

となると、フリーランスが集まるサロンもしくは個人サロンが1個人が目指す形式になります

売れない美容師、やる気のない美容師は薄利多売サロンか仕組み化+高単価サロンで飯を食わしてもらって、売れる美容師とやる気のある美容師はフリーランスが集まるサロンもしくは個人美容師へ

というのがスタンダードになるでしょう。てゆうかもうそうなってますし。

だから独立するとなると「フリーランスが集まるサロンを作るかもしくは個人サロン」がスタンダードになるわけですね

なのでこれから独立したいのならフリーランスになるか、店を作って1人でやるか、店を作ってフリーランス美容師が集まるサロンを作ってください

僕のオススメは先程行ったように「あくまで個人」ですから、フリーランスか店を作って1人でやるですね

個人美容師で年収1000万になる方法はこちらでまとめています

フリーランスが集まるサロンを作るならば。

もしフリーランスが集まるサロンを作りたいのなら、

・面貸しになってはいけない
・群れのリーダーになる
・独立のメリットがない状態にする
・雇用する美容師は自分で集客できる人
・正社員雇用制度はなし

僕であれば必ずこれらの要素を満たすようにします。

 

面貸しになってしまうと消費されるだけの店になりますから経営が安定しませんし、あくまで「フリーランスが集う店」ですから面貸しになってはいけません。「フリーランスができる店」じゃダメなんですよ

経営を安定させるためには人材流出防止と売上が必要ですから独立のメリットがないくらいの給与、待遇が必要です

そうなると手っ取り早いのは「自分で集客ができて売上をたてれる美容師を雇い、店のルール内で働いてもらうこと」

すなわちそこそこの実力のある美容師を雇うことになるわけです

実力があると独立するのが当たり前と言われますが、売上の60~70%ほどを渡せば金銭的には独立するメリットも薄くなるでしょう

僕であれば70%もらえるなら自分で借金してまで店出さなかったですね。

【参考記事】

売上の60~70%ほどを渡すなら経費を削減しないとこちらの利益がでないので福利厚生なんてつけてられませんから、あくまで個人間契約という形をとるべきです

なので正社員制度もなし。これで経理や法的な手続きもかなり楽になります

どのみち独立したらこのあたりも自分でやる必要があるので、あまりデメリットには感じられないでしょう(そもそも詳しくない人も多いし)

 

そしてこれらを実現するためには「魅力的な店であり、リーダーも魅力的である」ということが求められます

でないとただのフリーランスができる店=面貸しサロンになっちゃいますから。

魅力のないところや人に実力者、やる気のある人は来てくれません。

 

しかしこの「魅力的な店であり、リーダーも魅力的である」というのが大変に難しいわけです(苦笑)

だって抽象的な領域ですから。答えなんてないし、人それぞれだし、人生をかけて見つけるものです

そもそもこれまでの美容室経営って「魅力的な店であり、リーダーも魅力的である」というのが求められたし、理念上は目指していたわけじゃないですか

で、だいたいの店と人は無理だったので今の状況があると。

なので僕は雇用なんてせずに実力のある美容師は個人美容師で独立でいいんじゃね?って思うんだけど。

「魅力的な店であり、リーダーも魅力的である」ために共通のゴールを提示する

「魅力的な店であり、リーダーも魅力的である」

これを実現するのは難しいですが、実は人気のあるアーティストなどの有名人、Appleやヴィトンなどの売れてるブランドはこういったことができているんです

キングコング西野さんとか、ひろゆきとか、ホリエモンとかそういった人達もそうです

「やってることが明確で、ゴールを提示し、仲間になりたい人だけを巻き込んで一緒に向かう」ということをやってるんですよ

これを美容室経営でやればいいだけです。

 

例えば具体的な文言は何でもいいんですが(感覚的に伝わるメッセージも重要なんで)薄利多売サロンのQBハウスなら「圧倒的やすさで速攻帰れる。散髪がめんどくさい&コスパ悪いと思ってる人来てください」というメッセージが出ているからあそこまで売れてます

仕組み化+高単価サロンである髪質改善系のサロンは客には「あなたのボンバーヘッドが改善します。髪質を改善してつるつるの髪になりましょう」

美容師には「これまでの美容師生活に疲れてませんか?当店の支持に従ってお客様をきれいにしてください。あなたにはこれだけの待遇を保障します」

というメッセージだと僕は感じます。

 

そしてフリーランスが集まるサロン、個人美容師であれば一番自由度が高いですから、まあお好きにどうぞですね

個人美容師である僕の場合だと「美は哲学なり」です(笑)

【参考記事】

もしフリーランスが集まる店を作るなら「生涯現役。気合の入った美容師のみが働けるトッププロ集団が集う店。一生をかけて共に美容の神になろう」という非常にムサ苦しい店を作ります

まあ僕自身が今はもうそんなムサ苦しい美容師にはなれないんで、やらないんですけどね。

 

こういうのを一言で言っちゃうと「コンセプト」ってやつですね

色々な視点から何度も記事にしているので参考までに以下の記事をどうぞ

美容師なら「フリーランスが集まるサロンもしくは個人サロン」一択である

・薄利多売サロン
・フリーランスが集まるサロン、もしくは個人サロン
・仕組み化+高単価サロン

成功する美容室経営の形式はこの3つである。という話でしたが、何度もいうように僕個人としては「美容師ならフリーランスが集まるサロンもしくは個人サロン一択だよね」って思います

薄利多売なんて構造上1個人が勝負できるものではないし、仕組み化+高単価サロンも美容室の場合は髪質改善みたいな形にどうしてもなってしまいます

でもそれって結局いずれはどこもやってることになり単価が下がってくるんですよね。その時に勝つのはまた大手やすでにブランド化のできているサロンなわけです

結局最強なのは「個人の能力」を売ることなんですよ。美容師ってそれがしやすい商売ですしね

まあビジネスの構造上、年収1000万ほどが上限になっちゃうんですけども。

 

「美容師」なら個人美容師になるか、個人美容師を集めるかの2択ではないでしょうか

経営者になりたいなら薄利多売か仕組み化+高単価サロンでしょう

1人の人間が「美容師も経営者も」って無理だと思いますよ。両立しようとするから半端でビミョーになるんです。1:9とか2:8のバランスがせいぜいでしょう

イタリアのスーツ職人ってベストしか作らない人、ズボンしか作らない人とかフツーなんですけど、理由は「一式作れるようになるまでに寿命が来るから」らしいです(笑)

 

自分で美容室やるなら経営者やるのか美容師やるのかをまず決めるべきなんですよ

そして3つの形式のどれでいくのか?

まあ薄利多売は個人では無理だし、仕組み化+高単価ならディアーズさんのフランチャイズでええやんって思うのでどっちもヤダーって思うなら残るのは一択ですよね

「フリーランスが集まるサロンもしくは個人サロン」という道を選んでおきながら美容師としての戦闘力が低い場合は、ぶっちゃけ口だけ野郎ということですから薄利多売サロンか仕組み化サロンで勤務したほうがいいです

戦闘力高めじゃないと個人美容師なんてやれないし、フリーランスを集まる店なんて作れません

美容師を続ける、独立したい場合は身の振り方を決める参考にしてください。

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齋藤慶太

齋藤慶太

27歳で美容室で起業し、年収200万から1000万へ。しかし美容師がおもんない&自分の思っていた人生ではないと感じ、情報発信で起業し直すことに。美容室経営、情報発信ビジネス、メディア構築など、「個人で稼ぐ」ためのスキルやマインドセットを発信しています。

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齋藤慶太

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27歳で美容室で起業し、年収200万から1000万へ。しかし美容師がおもんない&自分の思っていた人生ではないと感じ、情報発信で起業し直すことに。美容室経営・情報発信ビジネス・メディア構築など「個人で稼ぐ」ためのスキルやマインドセットを発信しています。

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