こんにちは、齋藤です(プロフィールはこちら)
「美容室を開業する時に絶対に忘れてはいけない3つの要素」というものがあります
内容的には美容室の話なんですが、美容室の開業も結局は起業・ビジネスであることにはかわりませんし、接骨院などの箱物ビジネスであれば同じです
これから「ビジネスを覚えたい」「起業したい」というのであれば、読んでおいて損はないです
まあこんなタイトルの記事をクリックするのは、美容師の人たちだけでしょうけども。
僕から言わせれば、ブログで起業するのも美容室で起業するのもたいしてかわりません。仕事の内容が違うだけです
情報発信でうまくいく→起業
というパターンも王道の起業方法ですから、情報発信している人にも今回の話は参考になると思います
1つの業界からしか学んでいないと思考も偏りがちになり、おもしろいアイディアなどもわかなくなってしまいます
ビジネスにおいて「物事を抽象化して繋げる」という能力は非常に重要なので、その力を養う意味でも、色々な業界から学んでおきましょう。
開業の前に残したい利益を決めて逆算しろ!
美容室を開業するおおまかな流れは、
貯金>どんな店にしようか?>物件探し>借金>工事&搬入>集客>開業
こんな感じなのですが、多くの人がこれらの事ばかり考えてしまいます(僕もそうで、そして後悔)
特に「どんな店にしようか?」という部分を重視してしまう人が多いです。しかしまず先に考えるべきポイントはそこではありません
美容室を開業する時には必ず利益がいくら必要かを決めて、そこから逆算して店を作っていきましょう
このプロセスをすっ飛ばして「どんな店にしようか?」と悩んでも片手落ちでなんですよ。
例えばこんな事がよくあります
「自分の理想とする美容室ができた!集客もうまくいってるし、リピートもいい!予約も毎月いっぱいだ。・・・あれ?でも利益が50万円しか残らないぞ?最低でも手元に100万円はほしいに・・・」
この場合であれば原因は客単価が少ないか、生産性が低いかです
対策としては値上げ、単価アップ、増員になりますが、そうなるとコンセプトや戦略に変更が必要になることもあります
ビジネスというものはやりながら軌道修正していくものですが、修正に時間がかかりすぎたり、コンセプトがブレるというのはできるだけ避けるべきです。めんどくさいから(苦笑)
理想の美容室ができても、自分の生活が理想的になっていなければ、なんのために独立したのかわかりません。
開店前ならいくらでも修正できますが、開業してしまうとそうもいきません
コンセプトの修正ができないケースも結構あります。例えば「自分1人でお客さんと真摯に向き合うマンツーマンサロン」がしたいのに年収は1500万ほしいとか。
あほかという話です(苦笑)
このように「いや、無理じゃないけどやること結構特殊になってくるよ?1人営業はいいとして、今のコンセプトも価格も君が言ってるのじゃ無理だよね?」って事がしょっちゅうあります
こーいう人に限って「店は安く開業して、カット料金は4500円、ブログなどの自社メディアはないし、やりかたもわかんない」とかだったりするのです
そんなんで年収1500万とか無理だから(苦笑)
この人が近い内にこの形で独立したいのであれば、年収1500万は諦めるか、自分1人でお客さんと真摯に向き合うマンツーマンサロンというコンセプトを諦めるかしかありません
しかし、すでに開業しているのであればもうどうしようもないわけです
大幅なコンセプト修正が必要になり、いままでつかんだお客さんも捨てる覚悟が必要になることもあります。
これはわかりやすいように極端にしましたが、細かい部分でこーいうのがよくあるんです
細かい部分も積み重なるとデカくなります。歪が生まれると経営もうまくいきませんし、廃業もありえるくらい大事なのです
起業なんてそもそも始まりの時点で、上手くいくかどうか決まってくるんですよ。
根拠のない利益を決めるな
数字に関してはノリで決めてはいけません。残す利益が決まっていないと、経営の数字目標も立てにくくなります
どんなビジネスでも数字を掲げることはよくしますが、その根拠が説明できるかと言うとまあだいたいできないでしょうね
根拠のない数字なんて上げるモチベわきませんよ。僕なんかそうでしたね(笑)
「なんで売上げなあかんねん、めんどくさい。歩合もクソしかつけねえくせに」と思ってました。
根拠のない数字はスタッフのやる気を奪いますし、まずあがりません
「君たちがリピート率○%、客単価○円達成してくれれば、店の売上はこうなって利益はこうなります。その利益で次はこんな事を考えていますので協力してください」
とでも言ってくれれば協力してやろうか、とも思えるってものです。
ちなみにここでいうスタッフは自分も含みます
1人営業の美容室ならば「自分はこの店の従業員だ」と思ってください。どんな業界でも「スタッフによい環境を与えたい」とよく聞きますが、それは自分にたいしてもです
「自分の店だから自分は苦労していい」こんな考えをもってるなら、独立する資格はありません。むしろ周りに迷惑だからやめたほうがいい
そりゃあ苦労する時期はあるものですけどそれはあくまで一時でよくて、苦労なんてするものではありません。努力はするべきものですが。
世間は努力と苦労を同じポケットに入れていますが、正気の沙汰ではありませんよ。
ファミコン理論
ではその「利益を決めて逆算して店を作る」これをどうやって考えればいいのかです
これには3つの要素があり、それらをまとめて「ファミコン理論」と僕は呼んでいます。別にプレステでもいいんだけど。
店舗ビジネスっていうのはファミコンの構造と似ています。
なんでもいいんですが「ドラクエ」をプレイしようと思った時は、
・プレイヤー=あなた
・ハード=ファミコンとかプレステ
・ソフト=ドラクエ
が必要ですよね。これと同じで美容室開業も、
・プレイヤー=スタッフ(自分含む)
・ハード=店舗
・ソフト=コンセプト
が必要となります。これらは連動しており、個別で考えるものではありません
みんな開業するとなるとハードとソフトの事だけを個別で考えるんですよ。そうではなくプレイヤーの事も考えないとダメで、この3つは連動して考えなければいけません
個別で考えちゃいけないんですよ。個別で考えるからできた店は流行らないし、コンセプトや構造が穴だらけだからブラック化するんです。
とはいえ、最初から連動して考えるのはなかなか難しいので、まずは個別で考えて最後に接続させるという方法でもかまいません
考える順番はプレイヤー→ソフト→ハードがいいと思います
で、最後に連動させるために調整すればチグハグになることもありません(あったらどこか間違えてるので修正しないといけません)
ちなみにこの順番ですが、必ずしもこうでなければいけないというわけではありません
例えばもう何店舗も出店しててなじみの不動産屋に「いい物件出たよ。どう?」とかいう事があれば、ハードから考えることもあるでしょう
でも基本はプレイヤー→ソフト→ハードがオススメ
てゆうか仕事なんて自分のためにするもんですから、プレイヤー第一で考えるべきではないでしょうか。
ファミコン理論は抽象的な概念なのでなんとも説明しにくいし、個人個人の状況によって中身が変わるものです
それゆえにみんな気づかず出店してしまったり、はたまためんどくさくて勢いで出店するのですが、それをすると僕のように後悔するので文章による言語化を頑張ってみようと思います
簡単に言うと「お金はどれぐらい欲しくて、どんな生き方がしたくて、それを叶えられる美容室はどんな感じで、その美容室を作るにはどんな店舗が必要ですか?」ということなのですが、これがスラスラ言えれば苦労しないですよね(苦笑)
相当ビジネス慣れ、ビジネスを勉強しておかないとこういう視点にはなれませんし、人それぞれな部分でもあります
僕は人生とは「物質的満足と精神的満足」の2つで人生の質が決まると思っていますので、この2つを軸にビジネスを作っていくと良いのかなと思いますが。
開業にあたって重要な3つの要素
というわけでプレイヤー、ソフト、ハードそれぞれ別記事で解説します
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個別で理解してもあんまり意味がないので、全部セットで1つの考え方だと思ってください。
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