美容室で独立するなら働きながら準備しろ【正しい独立の作法】

読者からの質問

こんにちは、齋藤です(プロフィールはこちら)

今日の記事も美容師Sさんからの相談メールで思ったことについて書きたいと思います

「美容師の独立の作法」についてです(笑)

 

美容師からの相談はすでに独立している人か、独立を考えている人からですが、Sさんはこれから独立をしたいという方です

このどちらのパターンにも共通して言えることですが「独立を急ぎすぎ」というのがあります

まあこれは美容師に限らず、副業で稼ぎたいとか、起業してサラリーマンやめて自由になりたいとか古臭いこと言ってる人にも当てはまることではありますね。

 

すでに独立している人で独立を急ぎすぎたケースでは、「売り上げ上がってなくてヤバいです。どうすればいいですか?」という状況で、数ヶ月以内に売り上げあげないと死亡というケツに火がついてる状態ということも少なくありません

こうなる理由はビジネス知識の欠如と美容師としての能力の低さが原因なわけでして、付け焼き刃の対策をしても焼け石に水

ぶっちゃけ「起業はまだ早いので傷の浅いうちに撤退しましょう」と言いたくなります。ここからがんばって起死回生もありえますが、それも運転資金があればの話であり、大抵は死んじゃうわけです

このケースは悲惨であり、もっとも多い失敗です。

 

今回メールをくれたSさんは、まだ独立をしていなかったのでセーフです(笑)

しかし例にもれず独立を急いでおり、話の内容からもこのままいくとお終いDeathコースだったのでちょっと待てと。

 

みんな独立するとなると、店を辞める準備を始め(もしくは辞めてしまう)それから独立の準備をし始めるのです

いやいやいや、なんですよ。そもそもどんな準備が必要なのかわかっていないことがほとんどで、ぼんやりと「どんな店を作ろうか?」という妄想をしているだけなのです

そういうコンセプト的なことも重要ですけども、ビジネスなんでそれだけでうまくいくなんてことはありません。いったとしても非常に効率の悪いビジネスにもなります。

 

なので準備が超大事であり、雇われていれば準備をじっくりできますし、なんなら今の店で試すこともできます

準備なく、勢いで独立していいのはフリーランスで起業する場合だけであり、店を自分で出すのであれば時間をかけて悪いことなんてありません

「今が起業のベストタイミングだ!」と思いがちですが、美容室経営のベストタイミングなんて自分の能力の問題で決まるものです(タイミング逃したら稼げないビジネスではない)

成功すれば数年の遅れなんて「誤差」ですらないですよ

美容師の独立のタイミングなんて「今の店やめたいし年齢的にもなあ・・・」っていう事がほとんどです。それはタイミングじゃないから(笑)

そうではなく「準備が整ったらタイミング」です

というわけで今日は「独立の作法」について考えてみたいと思います。いかにして準備を整えるか?必要な準備とは?的なる話ですね。

イキリたって店を辞めるな

まず言いたいのは「イキリたって店をやめるな」ということです

フリーランスでやるなら金銭的なリスクはないし、雇われに戻ることもすぐできますからかまいませんけど、店を出すのはそうはいきません

「今の店が嫌で独立したい」というパターンも多いですけど、今の店が嫌なら辞めて違う店にいけばいいんです

ちなみに僕は最初から独立志望で美容師になりましたが、26歳の時に店で揉めて辞めることになり、元々27歳で独立を考えていたのでそのまま起業することにしました

幸い僕はビジネス知識がないなりにも準備はしていましたし、時代が今よりイージーだったのもあるのでラッキーでしたが(今のほうが集客難しい)、こういう独立の仕方もダメですよ(笑)

 

繰り返しになりますが、雇われのうちに「成功間違いなし」なレベルまで準備しましょう。集客、お金、ビジネスモデルなど考える、調べることはいくらでもあります

目指すは独立するまでに「後は店を出すだけな状態」です

自分でやったほうが稼げるやん状態になってからやるべきであり、独立してどうなるか?という状態でするものではありません。それはタチの悪い博打ですから(笑)

パチンコにハマるほうがよっぽどマシですよ。パチンコで500万以上の借金なんてそう簡単に作れませんからね。

 

最も重要なのが集客です。極論言っちゃえば、集客できれば潰れることはありません

これは雇われ時代にブログとか作っておけば集客力をつけることができますし、その作ったブログやインスタアカウントは独立した時もそのまま使えます

月何人の新規が集めれるか、リピート率はどうかがわかっていれば失敗しようがありません

これは雇われ時代に準備できることですよね。

独立前にしておく作法とは?

ではここから本題です。独立前にしておく準備、もはや僕は作法とすら思っていますが、それは一体何をすればよいのか?

その人の状況よってもちろん多少は違ってきますが、大枠は以下です

・独立には1~2年かける
・ビジネス知識を学ぶ
・インスタ、ブログをやって今の店で集客数を伸ばす
・起業資金を貯める
・融資について調べる
・テナントを探す
・ビジネスモデルを考える
・そのモデルを今の店でできる範囲で実行する

 

ちなみにフリーランスの場合はこうなります

・ビジネス知識を学ぶ
・インスタ、ブログをやる
・フリーランスできる場所を探す
・ビジネスモデルを考える(どういうスタイルで働くか)
・以上をすぐにやる。やりながらブラッシュアップしていく

かなり短縮&チャレンジするリスクが0になるうえに、バックの%にもよりますが年収でいうと自分で店を出すのと変わらない感じになるので、これから独立するならフリーランスがオススメ

店を出す必要があるのは「雇用して拡大していきたい」「フリーランスできない田舎」の場合ですね

フリーランスのメリットはこちらでも解説しています。

 

今回メールをくれたSさんは、田舎で独立を考えているのでフリーランスという選択肢はありませんでした(ススメたけど)

ちなみにSさんの状況は今こんな感じであり「今の店で準備する」というのが非常にしやすい状態でした。それをいかさないなんてもったいない!

・田舎の県の中心街で雇われ美容師をしている
・店長は店を放置。好きにしたらえんちゃうかスタイル
・給料は売上の50%+社保完備
・売り上げは月100万あげており、給料は40万ほど

ただ金額は自由に設定できず、なおかつオーナーにやる気がなく、店に未来を感じないので辞めたいということでした

売り上げの50%もっていかれるのと、フリーランスといえど店自体の魅力がないとお話になりませんし、フリーランスできる場所もないそうなので独立するのもアリでしょう。

 

というわけでSさんには、

・独立には1~2年かける
・ビジネス知識を学ぶ
・インスタ、ブログをやって今の店で集客数を伸ばす
・起業資金を貯める
・融資について調べる
・テナントを探す
・ビジネスモデルを考える
・そのモデルを今の店でできる範囲で実行する

これをやれ!と伝えました。すべて同時進行

これらは独立の作法であり、Sさんだけでなく独立したい人すべてに当てはまることなのでそれぞれ解説します。

独立には1~2年かける

Sさんは2021年の6月頃には独立したいと言っていましたが、メールと一緒に送ってくれた事業計画書を見る限り、まだビジネス知識が起業レベルになっていませんでした

今起業しても、

・運よければ月収60万くらいのジリ貧美容室オーナー
・高確率で起業失敗。おしまいDEATH!

コースです(苦笑)

準備で一番不足するのがこの「ビジネス知識」です。美容室も起業なんだからビジネス知識なくてどーすんの

腕良ければ客が来るなんて夢物語いつまで見てんねん。って話なんですよ

頭いいやつが勝つんですよ、ビジネスは。頭いいやつって何かって言うと知識があるやつのことです。

 

ビジネス知識とお金があれば、独立に1~2年もかける必要はありません

しかしビジネス知識がないのであれば必ず最低でも1~2年は準備しましょう。この1~2年というのは本来はビジネスを学ぶのに必要な日数です

ビジネス知識はガチで学ぶとこれだけで1年はかかります。早ければ半年くらいでいけますが、結構時間的にもキツイので早くて1年と考えてください。

 

さらに独立するのであればチンタラしたくもないので、ビジネスを学びながら以下の準備も同時進行させます

・インスタ、ブログをやって今の店で集客数を伸ばす
・起業資金を貯める
・融資について調べる
・テナントを探す
・ビジネスモデルを考える
・そのモデルを今の店でできる範囲で実行する

なので独立まで1~2年の準備期間というのは結構なハイペースなんですよ。むしろ早いくらい。

ビジネス知識を学ぶ

ビジネス知識をどうやってつけるかですが、これはこのブログを全部読めばよいです

その上で「超高利益率サロンの経営セミナー」を3回は視聴してください。無料で見れます

 

次に「次世代起業家セミナー」を学んでください。ビジネスの超基礎知識をまるっと学べます。これも無料です

これだけでそこらへんの美容師をブチ抜けます。これも最低3回は見ましょう、できれば暗記するレベルまで。

しかし最低限のビジネス知識はつきますが起業するレベルにはなりません、あくまで基礎です。東大に入るには日本語が理解できていないとダメなのと同じで「前提」です。

 

これから起業して何十年も稼ぎ続けるには基礎ではお話になりませんから、プロレベルの知識を身につけるべきです

なので「プレミアムメンバーシップ」というオンラインスクールで学びましょう

こちらは有料なので無理強いはできませんが、起業するのであれば必ず「入ってよかった」と思います。次世代起業家セミナーを受講すれば1ヶ月の無料体験ができるので試してみてください

手順とプレミアムメンバーシップの詳しい内容は以下の記事に書いています。

インスタ、ブログをやって今の店で集客数を伸ばす

自分のメディアを作ってもすぐに集客できるようにはなりません

ブログはアクセス来るようになるまで時間かかりますし、写真の加工や文章なども慣れが必要です

試行錯誤してメディアを育てることが必要になりますから、それなりの集客ができるまで時間はかかります。ブログもインスタも投稿数が多いほうがメディアとしては強いですからね。

 

なので雇われの間に自分のメディアを作りこむと非常に楽になれます

独立して集客できなければお終いですが、雇われであればダメージ0です。投稿しまくって試行錯誤していればコツや自分の方向性も見えてきますからいずれは集客できるメディアへとなります

雇われであっても、自分で集客できればオーナー一目おかれますから一石二鳥ですね。美容師は売上上げるとワガママ言っていい風潮ありますから(笑)

 

集客できる=魅力的なメディアである。ということなので、そのメディアの方向性やスタンスを元にして美容室のコンセプトにすればだいたいは=魅力的な美容室となります

発信することによって「自分はどういう美容師になりたいのか」「どういう理念をもっているのか」が見えてきますよ

「集客力」「信念」「数字の管理」この3つの要素を満たせば、起業して失敗するということはありえません。準備とは要素を満たしていくことなんですよ。

起業資金を貯める

言うまでもないことですが、美容室を出すのはお金がいります

貯金がないとお金を借りるのがめんどくさくなるので、ある程度は貯金しておきましょう。もんちろん多いほうがいいですよ。

 

どれくらいお金を用意したほうがいいか?ですが、これは店の大きさランニングコスト、生活費などで変わってきますが、僕であれば10坪程度の美容室でも1000万は用意しておきたいですね

僕は貯金で400万、国金に借りて400万で合計800万用意し、実際に使ったのは400万で実質借金0みたいな状態で始めましたが、これくらいの余裕はあって良かったなと思いました

精神衛生上よいですし、僕は結局しなかったけど多少の無茶もできますからね(集客にお金突っこんだり)

赤字が1年くらい続いてもなんとかなりますし、病気や災害などがあってもなんとかなるでしょう。

融資について調べる

基本は銀行は国金に借りることになります

国金の方が借りやすいですし、利子も安いですからオススメですね。地域の国金や商工会議所に相談に行ってみてください。こういうのは早いほうがいいです。

店を作る時はバタバタしますから、そういう時にお金の借り方まで知らないといけないなんてめんどくさいんで。

状況によっては融資を受けれないというケースもあるので、それを防止する意味でも早い段階でいっておきましょう。お金の知識はあって困ることはありません。

テナントを探す

「テナントを探すなら独立直前じゃないの?」と思うかもですが、いざ独立!となった時に見るのは遅い

早い段階で感覚を身に着けておくと物件選びで失敗しにくくなりますし、ビジネスモデルの作成時にも内容や大きさのイメージがある方が良いのです

特に物件に関しては「焦ってしまう」ものなのでそういう意味でも、独立がまだ先の段階でいくつか見て感覚を養うのは重要だと思います

5~10件くらいは実際に見てみましょう。その後は定期的にネットでテナント情報見ておけば相場観や、物件の傾向も見えてきます。

ビジネスモデルを考える

「どういう美容室を作ってどう儲けるのか?」というのを考えましょう。高単価路線というのは絶対条件です

美容室経営はやることが決まっているのでただ店を出す人が多いですが、それでは選ばれませんし儲かりません

ビジネスモデルなんて起業慣れしていないとすぐに出るもんでもないので、独立を意識した段階から時間をかけて考えることになります

ビジネス知識がないとビジネスモデルなんて作れませんから、知識を身に着けながら売れてる美容室を見て考えましょう

内容は独立までに変わってもよくて、ブラッシュアップしていくものです。だから時間をかけるべき。

 

前回の記事でビジネスモデルの作り方も解説しています。

そのモデルを今の店でできる範囲で実行する

これは独立直前の話ですね

直前ともなればこの記事に書いてることは、すべてできている状態です。あとは独立するだけ

この段階で今の店のオーナーに「独立するので辞めます」と言うんですよ。このへんの話は先程リンクした記事に書いてます。

 

失敗する人、イマイチな店になっちゃう人っていうのは「辞めます」って言ってから準備をしだすのです

しかもその準備も準備と呼べるものではなく「テナント探しと融資と店の工事をどうするか?」というのが準備だと思っています。そら成功しませんよ(苦笑)

ここまで読んでもらえればわかると思いますが、そんなもんは準備ではなく仕上げのようなものです。それは下書きもない状態で絵を書くようなものなわけですよ

どう仕上げようがあるねんって話じゃないでしょうか。絵としてのクオリティもいわずもがな。

 

この記事では「雇われながらの仕込み」について書きましたが、美容室で起業したい場合にやっておきたい、知っておきたい知識は以下の記事にまとめてますので読んでみてください

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齋藤慶太

齋藤慶太

27歳で美容室で起業し、年収200万から1000万へ。しかし美容師がおもんない&自分の思っていた人生ではないと感じ、情報発信で起業し直すことに。美容室経営、情報発信ビジネス、メディア構築など、「個人で稼ぐ」ためのスキルやマインドセットを発信しています。

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齋藤慶太

齋藤慶太

27歳で美容室で起業し、年収200万から1000万へ。しかし美容師がおもんない&自分の思っていた人生ではないと感じ、情報発信で起業し直すことに。美容室経営・情報発信ビジネス・メディア構築など「個人で稼ぐ」ためのスキルやマインドセットを発信しています。

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