こんにちは、齋藤です(プロフィールはこちら)
この記事は「年収200万円美容師が独立開業して年収1000万になる方法」の続きです
前回の記事はこちら
「経費をかけない、人がいる場所でやる、高単価にする。この3つが稼ぐ美容師のビジネスモデルの鉄則である」
という話をしましたが、今回の記事ではその鉄則を守りつつ、具体的にどんなモデルを作るべきか?についてです
美容師というビジネスは「大衆ビジネス」です。大衆ビジネスは儲からないという話はすでにしていますが、ここからどう脱却するかが稼げる美容師になれるかどうかの分かれ道です
大衆ビジネスからの脱却、稼げる美容師になる方法は、美容師というビジネスを見てみると2つしかありません。経営の上手い美容室は3つの鉄則を守りつつ、この2つのスタイルのどちらかを選んでいるのです
というわけで今回の記事ではどストレートに「年収1000万稼ぐ美容師になりたければこういう美容室を作ってください」という具体的すぎる話をします。
高単価にしないと始まらない
実は話は簡単で、「経費をかけない、人がいる場所でやる、高単価にする」この中のキモとなる部分がわかればいいだけです
キモの部分がわかれば芋づる式で答えは出てくるものです。そのキモの部分をどう実現するか?というだけの事です
こういうのはビジネス知識があるかないかだけの事なんですが、多くの人はここで「じゃあビジネス知識を身に着けよう!」ではなく、「答えをくれる人を探そう」か「成功できるノウハウを探そう」となります
残念ですが、こんな人は稼ぐのは諦めたほうが良いし、そもそも稼ぐことはできません。僕は今から答え、ノウハウを書くわけですが、決してそんな気持ちで読んでほしくはないのです。
というわけで考えながら読んでほしいのですが、「経費をかけない、人がいる場所でやる、高単価にする」この中でキモはなんだと思いますか?
答えは「高単価にする」です
前の記事で「美容室のメニューは顔である」という事を言ったんですが、その言葉が腑に落ちているならすぐにわかることです
美容室というビジネスはメニュー構成ですべてが決まります。客単価と残る利益も決まるし、どう集客するのか、どう販売するのか、経営の仕方がメニューで決まるのです
やるべきスタイル(ビジネスモデル)が見えてくるわけですよ。
そのメニューをいかに売るのかが経営の全てで、売れる美容師とはメニューが売れる美容師のことです。技術がうまいとかは2の次3の次
たまに「美容室の商品は人である」とかわけのわからないことを言うアホがいますが、だいたいそういうヤツの店はブラックです
そして売上の上げるスタッフは独立していなくなるという(笑)
「人」という曖昧な価格のつかないものを売るのはビジネスではありません
それはアーティストであり、インフルエンサーなどの芸能人的なるものです。ビジネスとしての安定性は皆無です
ということで年収1000万稼ぐ美容師になりたいのであれば「高単価な商品」を売らなければいけません
「高単価な商品が売れる美容室を作れ」ということです。そしてその方法は2つあるというのが今回の話。
高単価商品の作り方
メニューですべてが決まるということは、「どんな高単価商品を用意するのか」でその美容室の経営スタイルが決まるわけです
その高単価商品の作り方ですが、2つのスタイルがあります。これも理屈で考えればわかることで、
・商品を売る
・技術を売る
という当たり前の選択肢になります
どこの美容室もやっていることですが、しかし実際は中途半端過ぎて全然結果がでていないわけですね。そもそもこういう発想すらないと思います
商品がしょぼい、売り方がなってない、技術が下手くそ、メニューと価格に反映されてない、結果が出ていない理由としてはだいたいこんなところでしょうか
こういうのもビジネスを理解していないとわからない事なんですよ。というわけでビジネス脳になるために詳しく説明していきます。
商品を売る
商品を売るとはそのまんまですが、カラーやパーマ、トリートメントなどを売ることです
「今までになかった新しい薬剤使ってます」的な意味合いです。昔からどこの美容室も新しい技術や商品を名前つけてメニュー化してますよね
昔だとデジパ、水パーマとかがそうだし、今だとイルミナカラーや髪質改善トリートメントとかでしょうか。
ここでちょっと考えたほうが良くて、それは「どんな商品を売るか?どう売るか?」という事です
美容室のメニューとかって、カットはするけどカラーはしないなど、やる人とやらない人にわかれるわけですよ。だから新しいカラーあります!とか言ったって、やらない人が出てくるようでは高単価にはなりません
そこで高単価メニューの比率を上げるという美容師お得意の根性発想になるわけですが、まあ大体はあがらんし、上がっても100%とかにはならんわけです
というわけで商品を売って高単価にするには、「誰でもできるメニューを、すべてのメニューにくっつけてフルコース化して販売する」こういう形にしないといけません
商品を売って高単価にする方向性で経営している美容室が、トリートメントをウリにしているのはこういうことなのです。
トリートメントは、
・「誰でもできるメニューであり、すべてのメニューにくっつけてフルコース化して高単価で販売」する事ができるし、
・スタッフの技術も必要なく、導入も簡単でリスクがなく、
・客からしてもわかりやすいメニューであり、手触りという結果も出る
という経営上でも非常に都合の良い商品なわけです。
客なんてデザイン求めてる人って実はかなり少ないし、複雑なことはわかりません。足し算すればなんかお得感あるし丁寧にも感じるのです
カットやカラーなんて髪質の前には無力なんで頑張ったって結果がしれていますから、トリートメントが商品を売るスタイルの最善手なのです
この手法で全国100店舗を5年で展開したサロンもあります。ちょっと勉強している美容師なら知ってると思いますが、ディアーズさん(北原さん)ですね。
ディアーズさんがやったことは、
・トリートメントを軸にメニューをフルコース、高単価化
・髪質改善という名をつけ、コンセプトにして集客
・来店から退店までのオペレーションをマニュアル化し、システム化
・雇われでも年収400万、週休2日、18時退店、フレックス制
・なのでスタッフが集まりまくるので拡大できる
ざっくり言うとこんな感じです。そして商品を売って高単価にしていくスタイルなら概ねこうなります。
技術を売る
これは非常にわかりやすいと思います。だってそのまんまだもの
圧倒的変態になってトップレベルの技術があれば、高単価をもらうことは難しくありません。なんでもそうですよね
「僕のカットは5万円です、だってうまいんだもん。」で話は終わりです
しかしパッと見では非常に難易度の高いことでもあるし、積み上げが必要なスタイルに感じます(なので大半の美容師は商品を売って高単価スタイルになるわけです)
理屈では難易度が高いんですが、実際のところは実はそんなに技術なくてもこれは成立させることができます
これはなぜかというと「客から見ても上手いかどうかなんてわかんない」からです。だから上手く見えさえすれば良いわけです
それを支えるのは何か?というと「美容師が超好きという気持ち」でしょう
熱中していればそれを発信するだけで素人からしたら十分に変態で凄そうに見えますし、やってる方も自信がついてくるものです。
このスタイルの人は何人か僕も知っていますが「こいつ超やべえな、うますぎだろ」って人もいれば「え?このレベルでカット3万?普通レベルやん」みたいな事もあります
でもみんな共通して言えるのが圧倒的に変態に見えることです。なんかもう発信の熱や接客が尋常ではありません
とにかくまあ変態なのです。
ここまでのレベルになると自然と「人」の部分でも他人を魅了することができます
これが本当の意味での「人が商品」という状態なのです。あの人にやってもらいたいというのはこのレベル
世間が言う「人が商品」とは話してて面白い、ちょっと印象に残った善い人というレベルなのです。その程度では日常で思い出してもらえないんですよ
店を出た瞬間、あなたのことなんか忘れてしまうのです。そんなレベルの人が商品なんて笑止千万
美容師で人が商品って言ってるやつって、技術もないし、商品で高単価にする経営知識もないハンパもんが多い印象です、そんなレベルで口にする言葉じゃないんですよ
さっさと経営勉強してくれやって話です。そいうスローガンで人をコキ使おうとするんじゃあない。
話をもどして、ちなみにこの変態スタイルで拡大できてる例は東京の有名サロンくらいです、今の時代このやり方ではスタッフはついてきません
そこまでして必死に美容師やりたい!なんて気持ちの人があまりいませんからね。だからトリートメントで高単価というやり方が一気に流行ったのです
しましまあ、個人でやるのであれば技術で変態コースも有効な手段だと思います
カット5万は難しいですけど、1万円くらいであれば難易度もさほど高くありません(トリートメントで高単価にするよりは難しいけど)
この2つのスタイルは美容師として全く違う生き方である
少し話はずれますが、コラムとして書いておきたいことがあります
「トリートメントで高単価」と「圧倒的変態度で高単価」は同じ美容師ではありませんので混同しないようにしましょう
SNSではこの2つは仲が悪く、特に変態美容師がトリートメント美容師を叩いていますが(笑)ビジネス的に美容師をやるか、アーティスト的に美容師をやるかの違いなのです
美容師はアーティストであるという、痛い勘違いの押しつけで今の美容師の苦しさがあるのもまた事実です
だってほとんどの人は美容師含む仕事なんて、飯食うためにやってるんですよ。そんなレベル求められても困るわけ
マクドナルドとミシュラン星つきレストランを比べるバカはいないと思いますが、やってることはそれなんですよ
ビジネスとして見た時にはどちらも同じで優劣なんてありません。必要だから求められている、ただそれだけだし、起業家であればそーいうものを作るのが仕事です
儲からんビジネスなんてクソなのですよ
あ、ちなみに僕はトリートメント美容師はおもんねえなあと思います(笑)
否定しないしすごいと思うけど、素直にそうは思っちゃいます。マクドナルドとかあんなもん飯じゃないでしょう、ジャンクフードとは上手く言ったもんです
自分だったらマクドナルド美容師にお金を出したいとは思いませんが、これは僕の価値観の問題なだけです。
優秀までは変態でなくても到達できますが、それ以上は変態でしか到達できない極地です。だから僕はさっさと資本主義が終わればいいのにな、と思いますね
金がなくても十分に生きていけるなら、色んな分野の変態が出てくるでしょう。金の事考えずに突き詰めたいことできるんですから。
僕もくだらない金の事なんか考えずに、何かを突き詰めたいなと思いますよ。資本主義マジクソ
結局最後はマーケティングである
「商品を売って高単価」「技術を売って高単価」の2つのスタイルを紹介しました
最後に「結局はマーケティングである」という話をします
売ってるものが良くてもそれを広める手段がなければ、残念ながら稼ぐことはできません。「良いものは売れる」というのはありえない勘違いであり、「欲しいと思わせたものが売れる」のです
なので積極的に売りにいかないとダメで、どう売るか?どう広めるか?それを考えるのがマーケティングです
マーケが上手ければ商品がクソでも売れるんですよ。マーケがよく出来てるそこそこのものが売れて、マーケができていない良いものが売れないって悔しくないですか?
しかし残念ながらマーケティングというのはそれくらいの力があるもので、売れてるモノや会社っていうのはマーケが上手いのです
「商品を売って高単価」「技術を売って高単価」どっちのスタイルでもいいですが、いずれにせよ「こんな店があるんだ+そこに行きたい!」と思わせましょう
良いもの作ってそれでOKというわけではありません。良いものを用意するのは、リピート率と利益を上げる&ネタがないと集客できないのでそのためです。
集客できない美容室はだいたいが、
・集客できるネタ(商品)がない
・そもそもマーケティング力がない
このどちらか、もしくは両方です。これに「金銭感覚がザル」も組み合わせると1年以内に潰れる美容室の出来上がり
金銭感覚については年収1000万円の個人美容室の中身を公開【経費、税金、収入まるごと公開】で書いてますし、集客できるネタについてはこの記事で、マーケティングについてはまた書きます
失敗する理由を潰していけば失敗するわけがないんですよ。起業はバクチではありません、バクチしたら死にます
「商品を売って高単価」「技術を売って高単価」
これで集客できるネタ(商品)はあるわけですから、後はマーケティングをちゃんとやれば年収1000万美容師です。
では次の記事はこちらです
「年収200万円美容師が独立開業して年収1000万になる方法」はこちらにまとめています
とても参考にさせてもらっています。
美容師で独立を目指して、奮闘中です。
良ければ、斎藤さんの実際のお店のHPなども参考に見てみたく思いました。
可能であれば、よろしくお願いします。
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メール送りました。もし届いてない場合は迷惑メールボックスにあると思いますので確認してみてくださいね。