こんにちは、齋藤です(プロフィールはこちら)
昨今、いろんな業界で「機械化やAIに人間の仕事が奪われる」ということが、まことしやかに言われていますが、今日はこれをテーマにし考察してみたいと思います
ズバリ、美容師の未来について
美容師の人はモロに関係がありますし、そうでない人は未来の見方のケーススタディとして読んでみてください。
僕は美容師歴16年近く、美容室経営は2021年現在で8年ほどです
一時期は年間休日も12日というくらいに美容師にどっぷりな時もありました(今はもう美容師に興味がなくなっちゃったんで脱業中ですが)
仲間内では美容師をやめてなんかしようとしてるってことで、美容師の未来はどうなるか?的なる話をよく聞かれたりもしました
そんなわけでせっかくなので、その時によく言っていたことをブログにも書いてみようかなと思います
当たるかどうかは知りません(笑)
政策やテクノロジーで一気に状況が変わったりもしちゃうし、(美容師は一応、国家資格&人体を触る仕事なので法律で未来が変わる面も多分にあります)未来というのは10年先まではかなりリアルに読めるものですが、その先となるとブレも大きくなりますし、予想する意味も学者でない限りはあまりないと思います
しかし叩き台として提示してみようかと。すでに見えてる部分もありますし、複雑な職業でもないので大きく外れることはないような気もしますしね。
ではサクっとまずは僕の結論ですが、美容師はかなり先の未来では職業としてはなくなるでしょう
一部、自己実現や趣味的に美容師をやる人はいるかもですが、職業というほどの規模感は維持できないんじゃないかと。
まあかなり先の話をするとほとんどの仕事はなくなりますから、当たり前の話ではあります
(医者や弁護士なんてのはなくなるという説がかなり強くなってきてます。どちらもすでにAI化が進んでますし、人がやるよりよっぽど結果が良い)
問題は「どうなくなるか?」ですね
遠い未来、多くの職業がなくなるとしても近い未来には必ず過渡期があります。その時にどう振るまうのか?どうなっているのか?そっちのほうがよっぽど僕らに関係あるし重要です
そして、近い未来はすでに見えているものです。未来というのはいつだって現在、過去とつながっており、その両方を見ることで未来が読めるのです。
遠い未来の美容師
予想する意味はないとは言いつつも、遠い未来の美容師がどうなっているか?を最初に書いておきます
遠い未来を予想する時は、細かいことなんて当たんないんで大枠的な部分を考えればOKです
なにかで未来予測系の話を見た時、それが細かい予測だった時はポジショントークみたいなもんだと思ってもいいと思います
逆に抽象的であれば的を得ている事が多いですね。きっと年内にはクリスマスは来るはずだ的な(苦笑)
例えば1901年に出版された「世論と群集(ガブリエル=タルド著)」の中では、インフルエンサーの存在が大枠的に予想されていました
繰り返しますが遠い未来を予想したい場合は、大枠的な部分を考えるだけで良いです。それ以上は意味ないですから。
では、遠い未来の美容師はどのように職を失うのか?僕の考えはこうです
「超高性能なカツラが安値で販売され、みんな丸坊主にしてカツラを被る」
丸坊主でカツラを被る。と聞くといやーないでしょ。って思うかもしれないですが、ここで言うカツラとは今のものとは全く別次元のものです
イメージとしてはターミネータークラスのものですね。
取り外しが容易だけどずれたり風で飛んだりすることなく、通気性は抜群でつけてる感0、毎日違う髪型のカツラにつけかえたりもできるし、アマゾンで数千円で買え、もちろんつけたまま暮らすことだってできる
これなら自分の髪であるメリットがありません。髪質とかで悩まなくていいし、白髪とかも関係ありません。ショートもロングも自由自在です
美容師の仕事はテクノロジーでいとも簡単に不要になるのです
よく言われるのは例えば白髪染めとかで、内服薬や遺伝子治療で白髪がでなくできるとかですが、あーいうのも高性能なカツラができればわざわざ遺伝子治療とかしなくていいんですよね
いくら髪質を遺伝子治療でイジっても、好きなヘアスタイルできるわけじゃないし。(イケてるヘアスタイルには毛穴の向きとか色々と重要な要素があるので)
現代では「彼氏にすっぴんまだ見せてない!」などの会話がありますが、遠い未来では「彼氏にまだ坊主頭見せてない!」かもしれません(笑)
まあ見せなくてすむんですけどね、高性能だから。
近い未来の美容師
さて次は本命の近い美容師の未来です
僕らに直接関係してくるのはこちらであり、遠い未来までの過渡期でもあります
こちらも細かい話はいくらでもできますが、細かいことは各自が好きにすれば良いことなので(フリーランスがふえるとか、スタイリストにならない美容師がふえるとか、ケアが本格化していくとか)大枠の部分をメインに話します
遠い未来は大枠だけを予測し、近い未来は大枠を予想してから細かい部分をどう振る舞っていくか決めていくという感じです。
大枠として僕が予測するのはこうです
・安いか高いか
・凡人美容師はオワコン
・コミュニティを作るか誰かのコミュニティに所属するか
ちなみにもう全て起こってることですが、これからはより顕著に誰の目で見ても明らかになるということです(一般人から見てもわかるレベル)
安いか高いか
美容師でない方は美容室の価格相場をよく知らないと思います
有名なのは1000円カットや1500円カラーなどですね。利用している方もいるのではないでしょうか?
カット500~2500円くらいまでは安い価格帯と言っていいと思います(ちなみにカットの全国相場は2200円程度だったと思います)
2500~1万円以下は中価格帯ですね、ほとんどの美容室がここにはいるのが今です
そして1万円~それ以上が高価格帯の美容室です。
しかし、これからはカットでいうと500~2500円の低価格美容室か、1万円以上の高価格美容室の2極化が起こります(中価格帯が0になることはないですが、ここで勝負する理由がない)
カットに1万円以上とか高すぎる!と思うかもしれませんが、利益だすなら1万以上とらないと話になりません
アシスタントもドンドン減るのでスタイリストが1人で接客する形態もこれまで以上にもっと増えていきます
そうなると1日の接客数も減りますから、1人あたりの単価を上げるのは当然の対策です。
僕が知っている小規模のサロンでうまくいっているケースはカット料金1万以上です(5万、10万などの例もあります)
1万以上って別に珍しくないんですよ、てゆうかフツーです。規模拡大しないのであれば必ず目指さなきゃいけないところ。
【参考記事】
凡人美容師はオワコン
外国人美容師も増えるでしょう
事実、美容師免許を廃止して安売りチェーン店を作りたい企業ってありますからね。彼らからすると日本の免許制度は邪魔でしかありません
法律も絡んでくるので不透明な部分もありますが、安い美容室は外国人美容師がデフォとなると思います、コンビニと一緒ですね。日本人美容師も安い美容室で働く場合は今と給料たいして変わんないでしょう。
高価格美容室で働く美容師になるためには凡人ではお話になりません
いうなればエースであり、職人であり、1流であることが問われます
よほど経営者が優秀でない限りは、凡人美容師で高単価をもらえる組織を作るのは至難だし、それはもうディアーズさんの北原さんがやられています(5年ほどで全国にフランチャイズ展開されました。100店舗超え)
それパクってもここまで規模取られてると二番煎じなのでオワコンです。似たような店はいくつもいりません
ユニクロがあればフォーエバー21とかいらないんですよ、だから撤退してるわけで。
僕が知っている高単価美容室はスタッフ1人1人にしっかりウリや個性あるんですよね
そして圧倒的に美容師が好きな方ばかりです(僕はそうじゃないからこの業界から撤退するのですが)
縮毛矯正の達人とか、○○の達人みたいのがまずスタート的なところがあります
凡人美容師では到底無理な話です。そもそも美容師好きじゃないから凡人なわけですし。
【参考記事】
コミュニティを作るか、誰かのコミュニティに所属するか
パワーのある美容室の秘密はこれです
みんなノウハウとかメニューとかスタイル写真の撮影とか頑張ってますが、ピントがずれています
安かろうが高かろうが、売れている美容室は「明確なコンセプト、理念がありそれに賛同する人が集まってきている」のです
ノウハウとかメニューとかスタイル写真じゃないです。
現状では安い価格帯の美容室では希薄ですが(安い場合は利害の一致が優先されるので。営業終わったらさっさと帰りたいとかそんなん)高い美容室の場合は明白ですね
外野の僕から見ても理念が伝わってくるし、美容師である僕に伝わるんだから一般人である客にも伝わってるわけですよ。だから集客できる
いなれば客もそこで働く美容師も1つの理念やコンセプト、すなわちこのブログで言うMSPに賛同して集まっているのです(コミュニティ化)
これがより明白に、誰でも分かる形になるのが近い未来の美容界です
もうこれはすでに起こっていて、雇用ではMSPのない美容室に就職したい人なんていないんですよ
そしてMSPのない美容室に行きたい客もいないのです。
雇用形態も今の形からガラッと変わるでしょう
流動性の低い雇用形態は美容師にフィットしません。フリーランスや面貸し、シェアサロンがふえてきているのはいい傾向です
東京などでは場所を貸す会社も少しずつ出てきましたが、まだコミュニティ化を意識している会社は僕が知る限りでは超少ないです
ただ場所を貸すだけでは長期的にうまくいかないでしょう
「美容師に場所を提供」するというビジネスもふえてくるでしょうけど、美容師を集めたいのであれば場所を用意して後はどうぞ。ではなく、MSPを提示した上で場所を提供する会社がうまくいきます。
これからの美容師はコミュニティを自分で作るか、すでにあるコミュニティに所属するかの2択です
コンビニ美容師か、1流美容師か。そしてそれぞれでどんなコミュニティに所属するかです。
【参考記事】
凡人不要の時代
「2045年以降はこれまでとは全く世界が変わる」と言われています
予測するのが無意味なくらい、今の僕らでは想像もできない未来が待っています。
2045年以降に起こることの1つとして「お金が必要ではなくなり、好きなことができるようになる」というのがあります
これはこれで新たな問題が発生しそうですが(好きなこと、やりたいことがなくAIに生かされるだけの人生)今の僕らからすると早く来てほしいものですね。
しかし、こうなるまでには冒頭で書いた通りの「過渡期」があるわけです
現代はまさに過渡期の入り口であり、資本主義が極端な形で現れている時代です(世界の金融資産の半分をたった8人の富豪が所有しています)
これは超絶な金持ちの話だけでなく、僕ら庶民にも関係のある話です
大学生で起業し、1億稼いだ!という話はもう珍しくありません
年齢を限定しないのであれば、ただのサラリーマンが脱サラ起業して1年で1億円!なんてもはやよくある話です(自分の周りにいないだけで)
資本主義的な成功とはなにか?というと、僕は「人物金情報が集まってくる状態」だと思っていますが、個人がこの状態になるのはもう難しくないのです
少し前までは資本主義的な成功をしようと思えば、それなりの資金が必要でした
しかしインターネットのおかげでそうでもなくなったわけです。
誰でも凡人から「特定の個人」になれる時代になっているわけです
ただ、凡人のままではなれないという厳しい現実があります
今、資本主義的に成功している人とは普通の人、凡人ではありません。それなりの努力をしてきた人達です(ちなみに犯罪で稼いでいる人も努力しています)
稼ぐか稼がないか。磨くか磨かないか、やるかやらないか、貢献するか貢献しないか、へのへのもへしか○○さんか。なんでもいいですが、とにかく過渡期とは2極化する時代です
突出した好きなことや命をかけているものなどの一芸がないと普通人化してしまうのです。普通でいたい人達にとってはツライ世の中です。
世界は資本主義的にまわっているので、まずは資本主義的に成功しないと話になりません
こう言うと「お金がなくても幸せそうな人はいるじゃないですか」と言われるかもしれませんが、そういう人ってお金以外の「人、物、情報」は持ってたりします
人か金か物か情報、少なくともどれか1つが集まってくる状態にならないと有り体に言えば幸せにはなれません
なので資本主義的に成功しないと話にならないのです
ちなみに日本のほとんどのサラリーマンって「人物金情報」どれも持ってないんじゃないでしょうか?
ユニクロの柳井さんのセリフで「年収100万円か1億円か」というものがありますが、これから来る過渡期とはこーいうのが当たり前に起こって来きます
富裕層だけの話ではなく、僕ら庶民でも格差は広がります。てゆうかすでに広がってますよね。
この記事では美容師の未来を想像しましたが、なにも美容師以外には関係のない未来ではないのです
美容師がそうなるということは他の業界でも同じわけで。起きる現象が違うだけで本質は同じなんですよ
教養、実力、実績、これらを本格的に身に着けないと過渡期ではえらい目にあうかもしれません
少なくとも僕はそのつもりで行動しています。あなたはどうする?
【参考記事】
こんにちは!
美容師だけでなく、私のような普通の庶民も厳しいですね、
やるか、やらないか・・本人次第ですね。
美容師も庶民ですよw
こんにちは!美容師さんの内情、初めて知りました・・。
AIによって、さまざまな仕事がなくなるというのに、うかうかしていられませんね。
なくなる=飯食えなくなるって思考回路の人多いですけど、タダで生きれるようになるんで歓迎すべき
美容師がこれから最後まで生き残れる仕事かなーと思ったんですけど、つまりそういうことですよね!ごく一部の天才が作ったプラットホームの雇われでしかない。というそういうシステムを作った人意外は100万の世界ですよってことですね。なるほど・・・。
システムを作るか作れないかで2極化はしないですよ。