こんにちは、齋藤です(プロフィールはこちら)
では前回の記事の続きです
前回は「不動産契約でのポイント」をまとめましが、この記事では「内装、設備」のセクションについてまとめていきます
一番ムダ使いしてしまうのが「内装」です。とにかくマジでムダ使いしすぎ
「勝てるかどうかわかんないのになんでそんな投資すんの?そもそも内装に投資してリターンあるか計算してる?」という話なんですよ
冷静に考えれば、内装にいくらお金使っても売上にはなんの貢献もしないわけです。ホテルじゃねーんだから。
「開業資金を安くする方法」っていうとケチり方の話だと勘違いするかもしれませんが、そうではないんですよ
「使う意味のないお金はセーブして、必要なところにブッコみましょう」という話なんです
内装や集客に必要なお金使うのはいいんですよ、でも意味のない使い方してたらタダのムダ使いなわけで。
そういうコスト意識を経営するならもたないと。ってことが言いたいわけですね。
美容室は内装に金をかけても売上は上がらない
内装というのは店舗のデザインであり、一番お金のかかるところでもあります。設備は美容室に必要なシャンプー台やカラー剤などの業務に必要なものですね
「美容室を開業する」となった時、経営オンチの脳内には内装のことしか頭にありません。そして一番ムダ使いするところでもあります
さっきも言いましたが、美容室はホテルのように空間を売るビジネスではありません
内装にいくらお金をかけようが、リターンはないんですよ。「内装がブランドの一部を表現する」確かにそれは事実ですが、そんな大層な美容室ですか?という話なのです
ブランドというのは客がブランドを求めていないと意味がありません。美容室にブランド性を求めてる人はそんなに多いのでしょうか?東京の一等地の有名サロンならわかりますよ?でもそんな店作るんじゃないですよね?
なら客は内装なんか別に求めてないわけで、そこにお金をかけてもなんらリターンはありません。せいぜい「お店きれいですねー」と言われるだけです。で、だからなに?なのです。
自分が客になった時を想像してみましょう
美容師が美容室のことを考えると盲目になるので違う業種で考えてください
例えば病院とか。内装なんて気にします?清潔ならなんでもよくないですか?
そりゃあお金かかった内装のほうがいいけど、だからといってそこに行こうってなりますか?ならんでしょ。
あと服屋とかもどうでしょう
アパレルって店の場所自体が一等地であることが多いし、内装もこってますよね。でも内装重要視します?
僕はヒステリックグラマーが好きなんですが、雑居ビルの中にはいってて倉庫みたいなんでも全然いいです。なぜなら服のデザインやブランドの方向性が好きだから。
そりゃあ内装もヒスっぽい方が行く楽しみはありますけど、それだけです。内装がよいから行く回数ふえるとかはないですね
倉庫みたいなのは嫌!とか、内装がいいと行く回数ふえる!って人もいると思いますけど、そういう人は服だけでなく雰囲気も買ってるんですよ。
もちろん、それも経営戦略の1つですが、コストがかかるなら今じゃなくてええやん。って思います
お金に余裕できたらそうしたらいいんですよ、お金にない時にそれする必要ないじゃないですか。内装なんて気にしませんって人を相手に商売すれば良いんですから。
美容室に内装を重視する人がいるかというと、そこにニーズなんてないでしょって思います
ニーズが薄いところにお金をかける、そういう贅沢は稼いでからにしましょう。内装なんてお金かけなくてもそれなりにはなります。
店舗の工事でお金をかけない方法
内装費を下げる方法は簡単です、工事にお金をかけなければ良い。ただそれだけ
工事してもらう施工会社に「デザインはどうでもいいからできるだけ安くしたい。デザインはどんなのがありますか?」と聞けばいいです
さすがにどうでもいいっていうのは・・・と思うのであれば、デザイン案をだして「こんな感じにしたいけど安くしたい。どうすればいいですか?」と聞けば提案してくれるでしょう。
これにプラスして、もう1つポイントがあります
内装費っていうのは基本的にはこちらのワガママで上がるものですが、テナントの都合もあります
例えば元々は倉庫として使われていたテナントで水道管やガス管が来ていない等の場合は引き直しが必要ですし、電気容量が足りていないとかもあります
美容室をやる上で都合のいい状態のテナントの方が工事にお金はかかりません。
1階と2階では1階の方が工事費が上がる傾向にあります
理由は「外観」です。1階で入り口が広いとデザインの余地がありますからそこにお金がかかっちゃいますよね。外観は「ファサード」と呼ばれますが、これだけでデザイン次第ですが100万くらいかかるそうです
2階だと入り口が狭いことが多いんで、外観的なるものはドアくらいのもんです。
外観にイジる箇所が多いテナントほど工事費は上がりますから外観がすでにキレイとか、イジる箇所がないテナントの方が費用面では有利なわけです
物件探しの時、こういうのも気にして探すと費用削減できますよ。
設備でお金をかけない方法
美容室の設備というと、
・椅子
・施術に使う器具
・薬剤
などです。
器具、備品は中古や100均ショップ、無印、などで揃えましょう。文房具やストッカーなどにお金かける必要ないですし、椅子や加温機、シャンプー台などは中古でいくらでも出ています
美容室の専門業者とか検索すればいくらでも出てきます。(有名なのはビューティーガレージでしょうか)
シャンプー台は僕が独立した時は新品で35万くらいでしたが、中古で買ったら15万くらいで買えました。椅子とか新品だと5万とかしますけど、だいたい1万くらいで買えますよ
潰れる店も多いですから、状態の良いものも結構出てきます。
書いていて思い出したんですが、5,6年前美容室の経営相談をされた時に「なにやってんねん」と思ったことがあります
「ソファなどのインテリアに50万円使って、集客は全く何もしていない。てゆうかお金なくてできない」という状態の方がいました(笑)
なにやってんねん・・・以外に言うことないわけですよ
ソファなんてニトリで1万円で買えるじゃないですか。インテリア用品なんて安く買えるもんばっかりなんで、5万くらいで色々揃えて残った45万は集客や赤字の補填に使えたのに。
ビジネス知識がない人って、コスト意識やお金の扱い方も身についてません。このブログでは何度もしつこく書いてますが、起業するならまずビジネス知識ですよ。
薬剤もいらないものはいれない
これで薬剤以外のものは安く揃えることが出来ます
で、薬剤ですが最初に一気に購入しておく必要があり、店の規模にもよりますが僕のような小規模サロンでも10、20万くらいは飛んでしまいます
これもできる限り少なくしておきたい
「薬剤は腐らないから多めにいれてもいいや」となりがちですが、こういう気の緩みが他の部分にも伝播するもんです。
いらない薬剤は仕入れなくていいし、その薬剤である必要がないのであれば、もっとコスパの良いものを仕入れるべきです
例えば僕の店はカラーの色味なんか全く売っていません
「カラーは茶色でええんや。色なんか入れても3日で抜けるし、髪質的に入らない色を無理やり入れるのはバカだ」と言っています
なのでファッションカラーはだいたい8レベルの寒色系で染めることがほとんどです。(寒色の理由はさほどなく、ブラウンで染めるならみんな大好き寒色でええか、という理由)
グレイカラーなんてブラウンの4~8レベルしかおいてません。
これはあくまで例ですが、ケチれってことではなくいらないものはいらんのです
その薬剤でないといけない理由があるのなら、高かろうが仕入れるべきでしょう。しかし、ただなんとなく使ってるのであれば、別にそれじゃなくてええがなという話
こういうコスト意識は経営に必須です。1の無駄が積み重なって100になりますからね。
薬剤での経費カットについてはこちらの記事にも書いてます
内装、設備で開業費用を下げる方法まとめ
ここまでをまとめます
・内装には必要以上のお金をかけない
・工事にお金がかからないテナントを選ぶ
・椅子などの備品は中古や100均、ニトリや無印でok
・ムダな薬剤は仕入れない
これで内装、設備のセクションで費用を抑えることができます。不動産契約費と合わせればかなり安くなりますよ。
次の記事では「集客、求人」のセクションでのポイントをまとめます
オープンしてすぐに人を雇用するのであればそれも開業費用ですし、最初は1人でやるとしても雇用の予定があるならすぐに仕込みをしないといけません
求人で年間100万以上かかるとか結構ありますからね、求人なんてサッと決めないとリスクが上がる一方ですし、拡大が遅くなってしまいます。
集客なんてもう言わずもがなですよね
オープンしてすぐなんて顧客をゴソッと連れてこない限り、客がいませんから早急に顧客を集めないといけません
ここで広告費を突っ込むわけですが、これも効果のない方法や効率の悪い方法をやってると費用がふえる一方なわけです
1年で撤退する美容室っていうのは不動産契約費でムダ使い→内装、設備でムダ使い→集客、求人でムダ使い&人来なくて死亡
という黄金パターンなのです。逆に言えば各セクションで費用を抑えて人を集めれば価値確定です
費用を抑えておけば月のランニングコストも下がりますから、人が集まってくるまで耐えることもできるわけですね
こんな感じのことを、次の記事でまとめてしまおうかなと思います。
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