こんにちは、齋藤です(プロフィールはこちら)
「美容室経営を成功させるファミコン理論」はもう読んでいただけましたか?
2018.06.25
知らないと失敗する!美容室開業の前に絶対に押さえておきたい「ファミコン理論」
「美容室を開業する時に絶対に忘れてはいけない3つの要素」というものがあります 内容的には美容室の話なんですが、美容室の開業も結局は起業・ビ...
ファミコン理論は美容室開業に限らず使える理論なので、ぜひ押さえておいてくださいね
「自己分析、ビジネスモデルやコンセプトの決定、そのビジネスに必要なもの」が芋づる式にでてきます
今日は「開業する時の実際の流れ」について書いていこうと思います。僕が開業した時の事を思い出しながら書くのでリアルな事例です。
美容室開業の全体像
まずは開業するときの大まかな全体の流れです
貯金>コンセプトを逆算して導き出す>物件探し>借金>工事&搬入>集客>開業
こんな感じです。順番にやっていくように見えるかもしれませんが、実際は全部同時進行チックになります。
僕は2012年8月に働いていた美容室を辞めて、2013年2月にオープンしました
やめてから半年くらいオープンまでにかかっていますが、これは前のテナントオーナーがいきなり「年末までやらしてくれ」と言ってきたからです。次の人見つかればやめる言うてたやん、さっさと言えよ。と思いました(笑)
計画はアクシデントで崩れるものなので、色んな面での余裕は見ておきましょう
スムーズにいけば、3ヶ月くらいで働きながらでもオープンできると思います。0から店を出すとして、運が良くて急げば2ヶ月、普通で3ヶ月、ゆったりで6ヶ月ってイメージですかね。
かかった費用は僕の場合、450万くらいでした
不動産契約費 100万
工事 200万
設備代 100万
集客&雑費 50万
内訳は大雑把にいうとこんな感じでしたかね
不動産契約費が結構痛かったです、予想外にかかりました。
うちの店の規模は大きさが10坪でセット面が3つ、シャンプー台が2台です
せせこましくていいならスタッフ3人で働けますが、まあ1人か2人が限度でしょう
10坪というのは広さ的には15帖のワンルームマンションくらいでしょうか?店舗としては狭いです
スタッフ1人に対して5坪はないとお客さんも狭く感じると思います。
駅から3分で家賃は10万円、もともと美容室だったので居抜き物件というやつです
ボロくてダサかったので外装、内装ともにリフォームしました。給湯器や冷暖房、セット面の鏡やイスなど、元々の設備や間取りはそのまま使ってます
この条件で工事費200万円。
居抜きでなければ工事費は安くおさえて300万、内装にこだわれば400万~500万はしていたでしょう
美容室の場合、開業費用は小規模であれば300~1500万円あれば大丈夫です
ただし、300万円くらいで出したい場合は運も必要になってきます。300万円だと物件がかなり限られてくるので、場所を選ぶのは難しいです
美容室開業は1000万いると言われますが、これは相場的に言えばそのとおりだと思います
1000万あれば小規模(1~3人が働く大きさ)の美容室は比較的ゆとりをもって作ることができますね。
まとめると、美容室開業の流れは貯金>コンセプトを逆算して導き出す>物件探し>借金>工事&搬入>集客>開業で、
僕の例だと400万貯金>物件探しに2、3ヶ月>国金から400万借金>工事と設備に400万>ブログ、HP,ホットペッパーで集客>2013年2月にオープン
という感じでした
大まかな流れがわかったところで、各項目をそれぞれ解説していきます。
貯金はいくら必要か?
「どれくらい貯金しとけばいいですか?」とよく聞かれますが、多いほうがいいに決まってます
理由はお金を借りる時に「あ、しっかり計画してたんだな」という印象を与えられますし、開業後のプール金も多くなるのでリスクに対応する体力も残せます。
貯金がないと開業できないか?というとそうでもありませんが、選択肢は狭まります
借りれる金額も少なくなりがち。借りるとなると銀行か国金になりますが、彼らも仕事で融資します
お硬い仕事なので「おもしろさ、発想の豊かさ」でお金は出してくれません。堅実な人が好きなのです、日本らしいですね(苦笑)
ちなみに日本政策金融公庫(国金)の場合の融資条件は、自己資金が「総予算の10%」です
独立総予算1000万なら自己資金100万円以上でOK(僕の時は300万くらい必要でしたが改定されたそうです)
なので最低でも100万ないとお話にならないかもしれません
このあたりは独立を決めた瞬間に、実際に国金や銀行に行ってみてください
話聞きに行かないと実感もわかないと思いますし、保証人がいるのか?とかで貸付条件も変わってくるので、調べるより行ったほうが早いです。よくわかんないですしね。
借りるのであれば国金をオススメします
僕は銀行からも借りたことあるのですが国金のほうが利子安いし、協力的な印象でしたね
銀行の場合は地方銀行のほうが協力的でした。まあ担当者の当たり外れでしょうけど。
借りるにあたって、国金も銀行も手間は似たようなものです。
コンセプトを逆算して導き出す
美容室開業で一番重要なのが「どんな美容室を作るのか?」という部分です
ここが決まっていなければ「なにを提供するのかわからない」「ブログやHPで書くことがない」という事態になります
それではリピートされない&集客ができないという事態に陥ります。
多くのサロンが集客で悩んでいますがその理由は単純で、コンセプトがないからです
店の売りもコンセプトから芋づる式に作っていくものです。コンセプトがなければ、響く言葉や接客ができないのは当然ですよ
だから多くのサロンは「ホスピタリティー」とか「デザイン」などの抽象的なコンセプトに逃げるのです。
コンセプトが抽象的だと接客マニュアルなども具体的に決めれません
「実績を上げろ」「美容師として○○!」」と言うしかなくなるのです。それではスタッフがやる気も実績もせないのは当たり前なんです
だってスタッフもそんなこと言われたって、何したら良いかわからないから(笑)
それを自分で考えろ!と都合よく言うわけですが、それは経営の放棄ですよ
そもそも接客業で技術職なんだから、みんなが言うような事は当たり前のことであって、コンセプトとは言えません
そんなものは心構えやスローガンというのです。心構えをコンセプトにしてどうする(苦笑)
伝わりにくいコンセプトは客に伝わりません
客が「なぜこのサロンに来なければいけないのか?」が明確に説明できない場合はコンセプトがない状態です
詳しくは「美容室開業を成功させるファミコン理論」の記事を読んでください
2018.06.25
知らないと失敗する!美容室開業の前に絶対に押さえておきたい「ファミコン理論」
「美容室を開業する時に絶対に忘れてはいけない3つの要素」というものがあります 内容的には美容室の話なんですが、美容室の開業も結局は起業・ビ...
物件探しはすぐやろう
物件探しは店舗開業するにあたってめんどくさい部分です
なんせ最後は運だし、契約した時点で家賃発生するから開業を急がないといけないし、実は水道や電気容量が美容室に向いてない事がわかったり、などなどいろんな問題がでてくるのがこの部分。
物件探しは独立が決まった時点ですぐに不動産屋やネットで調べましょう
僕は不動産屋に行き、数店舗見て「なかなかでねえなー」という時に、なにげにネットで調べてたらいいのが見つかって、掲載している不動産屋に行きました
僕が条件としたのは、
・駅から近い
・1人でやる予定だったので10坪くらいの大きさ
・内装費はかけたくない
・古すぎるテナントは除外(問題がでやすいため)
・家賃は10万くらい
この条件で場所を大まかに決めて探しました。場所を探すときは駅名で考えるといいですね。
僕の場合、問題だったのが駅近だと10坪くらいの空きテナントがなかなかなかったことです
こんなにでないもんなの?というくらいでなかったです。駅から徒歩10分とかになるとでるんですが・・・あと20~30坪くらいだと駅近でも結構ありました
どこでもよければすぐに決まると思いますが、条件出すなら物件探しだけで3ヶ月くらいは見ておいたほうが良いです
長い人だと半年以上も探してる人とかいましたね。
階数があがると水圧が弱くなったり、古いと電気容量が足りなくて美容室できない。とかもあるのでそのへんも注意してください
しかしこっちは専門家ではないのでわかりません。不動産屋がいい人なら教えてくれると思いますけど(苦笑)
できれば内装業者を連れて行ったりするのがいいんですが、そこまで付き合ってくれる業者もいないので知り合いに詳しい人がいるといいですね
いない場合は不動産業者に「ここって水圧とか電気とかガスとか美容室でもいける?」と聞いておきましょう。聞かないよりマシでしょう(苦笑)
借金の仕方
お金は国金か銀行から多めに借りましょう、僕のおすすめは国金です
十分な資金があっても借りておくほうが良いです。現金はいつだってパワーがあります
借りても使わなかったらおいとけばいいだけですし。
借りる手順としては、国金に相談にいく→創業計画書をもらう→内容を書き提出→面接日が決まる→面接して1週間以内に融資が決定という感じ
創業計画書は店のコンセプトや回転率、かかる経費、従業員数などを書きます
ちなみにこれ、実際の数字を書く必要はないです。あまりにも実際とかけ離れるのはいけませんが、あくまで計画書なので筋が通っていれば構いません
創業計画書には店舗住所と工事費を書く必要があります
と、いうことは店舗と内装業者が決まってなければいけません。ここが重要なのですが、店舗は契約した時点で家賃が発生します
ちんたら工事業者を探すと空家賃を払うハメになりますから、店舗を探す前に、工事業者は決めておくほうが良いです。
内装もだいたいどんな感じにするか店舗が決まる前に決めておいて、工事費の見積もりも出してもらっておくとスムーズに創業計画書がかけます(業者もそのへん知ってるのでさっさと出してくれます)
創業計画書は書くのが難しいものではないので安心してください。ちゃんと項目も設定されているので問題を解くようなものです
ただ、お金をいっぱい借りたいからと言って、メチャクチャな数字を書くのはダメですよ
借りる金額は自己資金と店舗の大きさ、どんな内装の美容室がしたいのか?で変わってきますので、一概には言えません。
僕の場合は400万円自分でためて、400万円借りました。800万円で開業して、かけたお金は450万くらい
なので350万手元に残してスタートし、残金が200万円になったら撤退ラインとしていました
運転資金150万円、撤退金100万円、残った100万円は撤退後の生活費という感じですね(撤退するときはテナントを工事前の状態に戻すのが通例です。それに100万くらいはかかります)
これくらいあれば結構な精神的にも余裕がありますし、赤字がしばらく続いてもやっていけます。
自己資金が少ないぶんだけ、借りるお金と返済金がふえ、店舗にかけるお金も減らすしかなくなります
できれば最低でも開業にかかる金額の4割くらいは用意していたいところ
1000万円の美容室を出したいなら、400万くらいは貯金しておきたいですね。
続きはその2へ
ちょっと長くなってきたので一旦切ります。ここまでが準備編とも言えます
金を借りた後は実際に店舗を作っていくことになります
この段階で工事が終わる日がだいたい分かるので、オープンする日も決めれます
店舗の工事が始まると現実味を帯びてきますよ。オープンまで不安を抱えることになるでしょう(笑)
2018.07.02
美容室開業手順のおおまかな流れをリアルな事例で詳しく解説【その2】
では早速、前回の記事の続きです。美容室開業マニュアルその1はこちら 今回の記事はお金を借りた後の話です。全体の流れはこんな感じでし...
コメント